「分散投資」とは?

株窓編集部 2018/09/20 15:18
分散投資[ぶんさんとうし]


投資対象をひとつに絞らずに複数に分散させることで、ひとつの資産の価格下落リスクを低減させ、リスクを分散させる投資手法。

すべての資金をひとつの金融資産に集中させると、運用がうまくいかなかった場合にはマイナス影響が資産全体に及ぶ。

【関連用語】
  • 卵はひとつの籠に盛るな
    資産を卵、投資対象を籠とすると、全ての卵を同じ籠に盛っていると、その籠を落としたときに卵が全て割れてしまう可能性がある。だが、複数の籠に分けて盛っておけば、たとえどれかの籠を落としたとしても、他の籠に盛ってある卵は割れずに済む、ということ。

・さらに詳しく解説

分散投資の方法としては「投資対象」の他にも、「時間」「市場」があるとされている。

1.投資対象

株式市場には、銘柄だけでなく、自動車、建築、IT、金融など様々な業種(セクター)がある。 ある日ひとつの業種に悪材料が出たとしても、他の業種の銘柄を保有していれば、リスクを避けられる。

2.市場

大型銘柄が上場している東証1部、新興銘柄が集まるマザーズなど、市場にも様々な種類がある。東証1部はダウ平均株価やドル円相場に左右されやすく、マザーズはマザーズ指数に影響されやすい。そこで、大型銘柄と新興銘柄に投資対象を分ける、というのも分散投資の考え方のひとつ。

また、株式だけでなく為替、商品、債券という金融商品にも資金を振り分ける方法もある。株式市場が下落するときは債券価格が上昇する傾向にあることから、満期まで保有して金利を得る以外にも、リスクヘッジとして債券が保有される。

日本の年金運用機関であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、主に4つの金融商品(日本株式、外国株式、日本債券、外国債券)に投資しており、相場状況に応じて投資比率を分けるよう調整している。

3.時間

一度に投資を行うのではなく、複回数に分けて投資をする方法には、毎回同じ株数・量を購入する「積み立て投資」や、毎回一定額を購入する「ドルコスト平均法」がある。後者は、価格が安い時には多く、高い時には少なく購入する方法で、積み立て投資よりも平均取得コストが低くなる。

・投資の現場から一言

良い材料が出ると全力で投資を行う人がいるが、リターンが大きい分、リスクも大きい投資になる。期待とは裏腹に下落してしまえば大損となるので、資金を分けて、その一部から購入するなどの「打診買い」を行うことも一案。

いくら分散投資を実践したとしても、分散先を間違えると全てが値下がりするかもしれないし、金融危機がやってくれば、どうあがいても全ての卵が割れる可能性も高い。

そんなときは、日本円という世界中の投資家から「安全な逃避先」として認められている心強い通貨があることを、ぜひ思い出してほしい。


*「現場から一言」は、株式市場に真摯に向き合う投資家・トレーダーの視点から、初心者が特に勘違いしやすい側面について、経験を積んだ人々の知見をお届けします。ただし、これは絶対的な「正解」ではなく、あくまで一個人の見解である点にご留意ください。

2018/09/20
[執筆者]株窓編集部
株窓編集部
無防備なまま株式市場に参加して大切なお金をなくしてしまう人をひとりでも減らしたい──そんな思いから、未来の株価や相場を予測するのではなく、過去の事例やデータといった「普遍的な事実」に焦点を当てた記事を発信します。同時に、株初心者の方や、これから株を本気で始めようとしている方にもわかりやすい解説を心がけています。 →この執筆者の記事一覧へ

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