「逆日歩」とは?

株の窓口 編集部 2019/07/19 8:00
逆日歩 [ぎゃくひぶ]


制度信用取引で空売りを行っている投資家が支払う追加コスト。

売り残が買い残を大きく上回ると株不足となり、株式調達のためのコストが発生することから、売り方はそれを支払う必要がある。一方で、買い方は株式の貸し手であることから逆日歩を受け取ることができる。

品貸料(しながしりょう)とも呼ばれる。

・さらに詳しく解説

証券会社は空売りのための株式を保有しているが、信用取引が活発に行われるようになると、証券金融会社を経由して資金と株式を調達する。それでも、売り残高が買い残高を上回る売り長(うりなが)の状態が続けば、証券金融会社は機関投資家から株式を調達し、株式不足の解消に努める。

このとき、入札によって株式を借りた際の入札額が品貸料である。品貸料は1日あたりのコストのため、連日発生する場合もあるし、その金額は株式不足の状況に応じて変動する。

逆日歩の基準日は取引日ではなく受渡日となるため、注文が約定してから3営業日後となる。そのため、土日をまたげば3日分、祝日や年末年始、ゴールデンウィークなどの連休をまたぐとかなりの日数の逆日歩が積み上がる。

証券金融会社は、翌営業日10時までに信用買いを増やす融資の追加申込みと、空売りの残高を減らす貸株の返済申込を受け付けるため、逆日歩は午前10時30分に発表される。

逆日歩が発生するかどうかは、毎営業日の取引終了後に、売買を差し引けばおおよその予想をすることはできる。しかし、品貸料は入札によって決定するため、前もって発生するか、いくらになるか、正確にはわからない。

【計算方法】
  • 1株あたりの逆日歩 × 制度信用売り株数 × 建玉の保有日数

売買単位と貸借値段によって上限の最高料率が設けられており、投資単位が5万円以下の銘柄では、最高で1株あたり100円の品貸料が発生する。

ただし、逆日歩が発生しているにもかかわらず株式不足が解消しない状態が続くと、最高料率は最大10倍にまで引き上げられる。このことを「逆日歩10倍適用」と言う。 株式の流通量が少ない新興銘柄などが突如として盛り上がると、極めて異常な貸株超過状態が生じ、逆日歩が発生し続けることになる。

【参考記事】

・短期トレードの現場から一言

逆日歩は、銘柄の需給バランスの崩れを大きく表す指標だ。

特に、株主優待の取得の際には、多くの投資家が両建てを行うために逆日歩が発生しやすい。そのため、数百円のポテトチップスが1万円になったり、2,000円の食事券をもらうために2万円を支払ったりと、毎度どの商品がどれだけ高額となるのか楽しませてくれる。

【参考記事】

逆日歩が付くと、売り方は逆日歩の支払いを恐れて買い戻し、買い方は売り方の買い戻しがあるため価格上昇が見込めるため「逆日歩に売りなし」という相場格言がある。しかし、それは短期的な需給の歪みによって価格が高騰するだけであって、結局〝行って来い〟になりやすいということから、「逆日歩に買いなし」とも言うらしいから、何が正解かは誰にもわからない。


*「現場から一言」は、株式市場に真摯に向き合う投資家・トレーダーの視点から、初心者が特に勘違いしやすい側面について、経験を積んだ人々の知見をお届けします。ただし、これは絶対的な「正解」ではなく、あくまで一個人の見解である点にご留意ください。

2019/07/19
[執筆者]株の窓口 編集部
株の窓口 編集部
「こうすれば絶対に勝てる」「これを買えば儲かる」といった、ひとりの個人の独断や成功体験よりも「普遍的な事実」こそが重要だと考え、小手先のテクニックではない、投資・トレードの本質をお伝えします。多くの個人投資家が無防備なまま株式市場に参加し、大切なお金をなくしています。そうした負の流れを変えるべく、株初心者の方や、これから株を本気で始めようとしている方にもわかりやすい解説を心がけています。

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