株価は底を打ったかも? 期待感も生まれてきた相場でプロが注目している銘柄とは
《日々相場と向き合うプロトレーダーは、いまどんな銘柄に注目しているのか? オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」講師の窪田剛さんが、3つのランキングから10月相場を振り返る【ランキングで見るプロの注目銘柄】》
10月相場を振り返って
底打ち感!
10月相場のキーワードは「底打ち感」ですね。さまざまな銘柄のチャートを見ると「あれ、底打ったかも?」と、そんな印象を持たせてくれた10月でした。
株だけでなく、日本の通貨である円も、安値水準のままとは言え、下げ止まった感があり、150円を超えてどんどん下落する感じでもなく、いったんの落ち着きを見せてくれました。
そんな10月相場を、ドバイ国際空港の朝マック800円に驚きながら、お届けします(たっけー!)。
10月相場で上がった株・下がった株
そんな2022年10月の株式相場を売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います(太字はピックアップ銘柄)。
・2022年10月の売買代金トップ20
・2022年10月の値上がり率トップ20
・2022年10月の値下がり率トップ20
10月相場でプロが気になった銘柄
このランキングの中から、私・窪田が気になった銘柄をピックアップします。
・売買代金ランキング
【第1位】レーザーテック<6920>………3.54兆円(値上がり率12位:+44.8%)
【第3位】東京エレクトロン<8035>……1.39兆円
まだまだ本回復とはなっていませんが、底は打ったかな? という半導体の値動き。相場を牽引していたときの強さはありませんが、特にレーザーテックは値上がり率44.8%という大型株らしからぬ反発でした。要チェック!
【第2位】ソフトバンクグループ<9984>……2.37兆円
AIや世界中のベンチャーに張りまくっていたのが裏目に出て株価は低迷していましたが、こちらも底打ち感が見えてきたことで大きく反発しました。特に月末の上げの勢いは「ちょっと流れ変わったかもな」という印象。半導体と合わせて要チェック!
【第13位】メルカリ<4385>……5317億円
半導体関連やソフトバンクグループ、日本円と同じく、下げ止まった感を感じさせる値動きとなりました。
日本の新興大手マネーフォワード<3994>、Sansan<4443>などとともに期待が大きく、一時は値上がっていましたが、ここしばらく低迷が続いていました。そこから数か月の調整を経て、反発が始まったか? と思えるようなチャートになってきました。
以前ほどの水準にまで戻るようなことは考えにくいですが、しばらくは注目してもいいと思い、ピックアップ。チェックしておきましょう!
・値上がり率ランキング
【第20位】M&A総合研究所<9552>……+38.8%
事業承継を含め、M&A関連はよく注目されます。今後マーケット自体が大きく成長すると思いますので、この会社だけでなく業界全体をチェックしておくといいと思います。
・値下がり率ランキング
【第1位】マツモト<7901>……−46.4%
このコラムでは何度も書いていますが、仕手株に手を出すのはやめておきましょう。ネットで話題になっている時価総額の小さい(値動きの軽い)銘柄は注意が必要です。本当に注意してほしいので、今回もピックアップしました。
【第18位】三井松島ホールディングス<1518>……−20.9%
一時、著名投資家が買っていたということで注目を浴びていました。その投資家はすでに売ってしまっているのですが、いまになって大きく下落してしまいました。
ここから得られる教訓は「自分で考える」ということです。「有名な人が……」とか「ネットや雑誌で話題だから……」という理由で株を買わない! という教訓をいま一度、認識してほしいです。
チャンスは突然やってくる
やはり10月は「底打ち感」が目立ちました。すでに11月相場が始まっていますが、年末に向けて上昇していくのでは……という期待感がもてる1か月となりました。
チャンスは突然訪れます。しっかり勉強しておいて、こういうときに飛び乗れるといいですよね。
私ですか? えっと、いまから搭乗です。アフリカのガーナへ!
株は、少し長い期間を想定したポジションをもっています。さっき見たら含み益が増えていた! ありがとう半導体、ありがとうメガベンチャー!
それでは、みなさんも年末に向けて楽しんでいきましょう!
(株の学校ドットコム講師・窪田 剛)