上がりすぎ?でもまだ上がる! 史上最高値に向けてプロも絶対に無視できない銘柄とは
《日々相場と向き合うプロトレーダーは、いまどんな銘柄に注目しているのか? オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」講師の窪田剛さんが、3つのランキングから相場を振り返る【ランキングで見るプロの注目銘柄】》
2024年1月相場を振り返って
ニッポン! ニッポン! ニッポン!
新NISAが始まり、そして日本株はこの1か月で大きく上昇しました。バブル! そんな声も聞こえてくるほどの上昇です。
でも、そんな中、日本の個人投資家はなんと売り越していました。
現時点(1月31日夜)ではまだ全てのデータは出ていませんが、大きく上昇していたときに、なんと「売り越し」です。1兆円近くも売り越しています。同時期、海外投資家は同じくらいの金額を買い越しています。
日本株が上昇して利益を得たのは海外投資家。
そんな現状をしっかりと認めたうえで、大きなビッグウェーブが来ている日本のマーケットで大きくビッグに稼ぐために、しっかりと1月を振り返っていきましょう。
1月相場で上がった株・下がった株
そんな2024年1月の株式相場を、売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います(太字はピックアップ銘柄)。
・2024年1月の売買代金トップ20
・2024年1月の値上がり率トップ20
・2024年1月の値下がり率トップ20
1月相場でプロが気になった銘柄
このランキングの中から、私・窪田が気になった銘柄をピックアップします。
・売買代金ランキングの注目株
【第1位】レーザーテック<6920> 7.53兆円
【第3位】東京エレクトロン<8035> 1.95兆円
【第6位】アドバンテスト<6857> 1.46兆円
【第7位】ディスコ<6146> 1.41兆円
【第8位】ソシオネクスト<6526> 1.28兆円
【第13位】信越化学工業<4063> 9644億円
【第15位】ルネサスエレクトロニクス<6723> 8706億円
1月も上位を独占した半導体関連銘柄。相場全体が大きく上昇する中、まさに全体を牽引して大きく上昇し、上場来高値を付ける銘柄も多くありました。アメリカのSOX指数(半導体関連の代表的指数)も高値圏にあり、割高とはいえ、それを肯定するような業績の伸びもあり、どこまで行くのか楽しみです。
それでも……さすがに私も思います。「流石に上昇しすぎ」。
そして、「流石に上昇しすぎ」と感じてから数年が経ちました……。
どこまで上昇するかは誰にもわかりません。上がるなら買うしかありません。調整は必ず来ますが、それまでは買い続けるしかありません。半導体株を無視して2024年に勝てるとは思いません。しっかりと監視を続けていきましょう。
・値上がり率ランキングの注目株
【第6位】さくらインターネット<3778> +63.8%(2,209円→3,620円)
【第10位】住石ホールディングス<1514> +56.8%(1,095円→1,718円)
さくらインターネットは、過去1年で500円から2,200円まで4倍以上も上昇した後に、さらに+63.8%の上昇をみせました。
住石ホールディングスは、昨年9月から12月までの4か月で400円から1,100円と約3倍の上昇をした後に、さらに+56.8%の上昇をしました。
半導体株の場合と同じですが、大きく上昇したからって、それで上昇が終わり、ではありません。そこからまだまだ上昇することもあるのです。「大きく上昇した株は、その後さらに大きく上昇する」。それを改めて白日の下に晒したのが、この2銘柄です。
「声を出して読みたい日本語」ではないですが、「後世に残したい教科書のようなチャート」として、この2銘柄の値動きをしっかりと復習して、次に同じような値動きを見つけたら「もうこんなに騰がってしまっているから買うのは怖い」ではなく、「これはチャンスだ!」と判断できるようにしておきましょう。
今年2024年、同じようなことがたくさん起こる可能性があります。絶対に掴め! このチャンスを!!
・値下がり率ランキングの注目株
【第9位】ベイカレント・コンサルティング<6532> -29.9%(4,951円→3,466円)
【第13位】SHIFT<3697> -25.0%(35,820円→26,865円)
【第19位】ディップ<2379> -21.2%(3,210円→2,528円)
日経平均株価が1か月で+8%強と相場全体が大きく上昇する中で、大きく下落してしまった3社をピックアップ。この3社の特徴は「業績がとても良い」ということです。
なぜ業績が良いのに、全体が上昇する中で下落してしまったのか。
実は、マーケットではこういうことはよく起こります。どの企業も業績はいいのですが、来期予想に少し届かない、成長が鈍化する、といったことが起こると、どんなに業績が良くても株価は下落することが多いのです。
こういうときに、「いや、この株は業績がいいから」「これ以上、下がるのはおかしい」などと言い訳をして含み損を拡大させてしまう人がいます。
こういうことをやってしまうと、もしかしたら株価は半年や1年で戻るかもしれませんが、その間にもっと大きなチャンスがあっても資金が拘束されてしまって、そのチャンスを掴みにいくことすらできません。特に今年のような大きな相場になりつつあるときには、大きな大きな機会損失となります。
どんなに業績が良かろうとも、想定していた株価まで下落してしまったら、必ず損切りをして資金を回収し、その資金で新たなチャンスを掴む、ということを心掛けるようにしてください。
史上最高値はすぐそこに
いやぁ、この1か月、特に前半は「バブル化」と言いたくなるほど大きく上昇しました。上場来高値を更新する銘柄が続出し、通常は1年かけて上がっていくような値幅の上昇を、たったの1か月で実現してしまいました。
その結果、日経平均株価の史上最高値である38,915円がすでに視野に入ってきています。現実的には、2月か3月に超えてもおかしくない株価位置になってきました。
もちろん、ある程度の調整をしながらになるとは思いますが、いつ史上最高値を更新してもおかしくないし、常にその可能性を視野に入れて、緊張感をもって相場に向き合うべき時期だと感じます。
株をやっている人、これから始める人、まだまだ間に合います。日経平均がバブル期の高値を超えて史上最高値を超えていく瞬間、その歴史をともに目撃しましょう。そして、大きく稼いでいきましょう。
冗談ではなく、本気です。
乗るしかない! この大きなビッグウェーブに!!
(本記事は「株の学校トピックス」からの転載記事です)