個人投資家は高市政権をどう見ているか。今後の投資方針は? ベテランほど期待が高い一方、意外に低いのは…

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《オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」では、株式投資に取り組んでいる人々を対象として、さまざまなアンケート調査を実施しています。そこから見えてきた、個人投資家・トレーダーの本音とは?》
- 個人投資家の7割が、高市政権の今後の経済政策に「期待する」
- 「期待する」は政権発足時の6割から7割に増加
- 「大いに期待する」女性は男性を10ポイント下回る
- 投資経験が長い人ほど期待が高く、初心者では期待が下がる
- 今後の投資方針「変更しない」が6割
(参照)【高市政権への期待度】個人投資家の7割が今後の経済政策に「期待する」。ベテランほど期待が高く、女性の期待は低い
個人投資家の期待度を調査
高市首相率いる自民党の歴史的圧勝から一夜明けた2月9日、日経株価平均は2,000円以上も上昇し、11日には場中の最高値となる58,000円をつける場面もありました。
株式市場はひとまず「ポジティブ」に反応したことになりますが、実際に相場と向き合っている個人投資家たちは、高市政権に対してどんな評価をしているのでしょうか?
株の学校ドットコムでは選挙の翌日、全国の個人投資家600人を対象に、今後の高市政権への期待度について意識調査を実施しました。
その結果、「期待する」と回答した人が7割を超えました。政権発足時よりも大きく増えた一方、女性からの期待は依然として男性を下回り、また、投資経験の長いベテランほど高い期待を抱いていることがわかりました。
7割が高市政権の経済政策に期待
「個人投資家として、高市政権の今後の経済政策に期待しますか?」という質問に対して、もっとも回答率が高かったのは「ある程度は期待する」の39.5%です。「大いに期待する」の31.2%とあわせると、7割の個人投資家が今後の経済政策に「期待する」と回答しています。
これに対して、「あまり期待しない」「全く期待しない」と回答した人はあわせて19.2%で、「どちらとも言えない」は10.2%でした。

- 個人投資家の7割が、高市政権の今後の経済政策に「期待する」
- 「期待しない」はおよそ2割、「どちらも言えない」は1割
政権発足時よりも期待は大きく増加
株の学校ドットコムでは昨年10月、高市政権の発足時にも同様の調査を行いました。今回の結果をそれと比較すると、「期待する」と回答した人の割合が60.1%から70.7%へ10ポイント上昇しました。
それに対して、「どちらとも言えない」は、19.3%から10.2%にほぼ半減。この3か月の政権運営や首相の発言などから「期待する」と回答する人が増えたのかもしれません。「期待しない」はいずれも2割弱です。

- 「期待する」は政権発足時の6割から7割に増加
- 「どちらも言えない」が半減し、「期待しない」は変わらず
女性は男性よりも「期待しない」が多い
今回の調査で「大いに期待する」「ある程度は期待する」と回答した人は、男性では74.6%だったのに対し、女性は66.7%で、女性のほうが期待度が低いことがわかります。
この傾向は前回調査と変わらず、なかでも「大いに期待する」と回答した女性(26.0%)は、男性(36.3%)を10ポイント下回っています。「あまり期待しない」「全く期待しない」という回答も、男性の16.6%に対して、女性は21.7%でした。

- 「期待する」男性74%、女性は67%
- 「大いに期待する」女性は男性より10ポイント低い
- 2割を超える女性が「期待しない」
投資歴が長いほど期待度が高い
株式投資の経験年数別に見てみると、ベテランほど期待度が高くなる傾向があります。
「大いに期待する」と回答した人がもっとも多いのは投資歴20年以上の人の37.7%で、「ある程度は期待する」とあわせると76.2%。また、3年以上の経験をもつ人ではいずれも「期待する」が7割を超えました。
一方、投資歴3年未満の初心者では「期待する」があわせて57.0%で、「どちらとも言えない」が17.0%でした。

- 投資経験が長い人ほど期待が高く、初心者では期待が下がる
- 「大いに期待する」最多は投資歴20年以上のベテラン
期待の理由は「強い経済」と「リーダーシップ」
「期待する」「期待しない」それぞれの理由を自由記述形式で回答してもらいました。それによると「強い経済」や「リーダーシップ」への期待の声がある一方で、国の財政が不安定化することへの懸念も(原文ママで引用。ただし、プライバシー保護のため一部修正)。
【期待する理由】
- 「強い経済で、笑顔あふれる暮らしを。という約束で大勝した自民党である。今後もITやAI分野では成長が見込まれるので大いに期待している」(79歳・男性)
- 「日経平均株価もご祝儀相場で大幅に上昇、このまま揺らがずリーダーシップをとってもらえれば経済も盤石になりそう」(39歳・女性)
- 「円安の効果が高くなっており、軍需産業も活発になる可能性もあり、東証も値上がりしており可能性はあると思う」(71歳・女性)
- 「これまでにない次元での改革をやってくれるなら多少我慢してもいいと思える説得力がある」(52歳・女性)
- 「これまで停滞していた経済の動きが、流れ始めた感じ。相場に安心感と期待感が出ている」(67歳・女性)
【期待しない理由】
- 「高市首相をいまいち信用していない。世間的に支持率が高いのは知っているが、肝心の中身がまだ判明しておらず、世論が2分するような内容を選挙前や選挙中に明かさず実行力も不明なため」(34歳・男性)
- 「円安が加速し、物価高騰に歯止めが効かなくなる。輸出企業でさえも原材料調達費の円建て支払いでの高コストにより、円安すぎてデメリットになる」(62歳・男性)
- 「現状の為替は安すぎ、そのための物価高騰は私たちには厳しい、高市政権は円安を容認しているためこの物価の高騰は継続すると思うから」(73歳・女性)
- 「積極投資、財源なき減税は、円安やそれにともなう物価高騰、長期金利の上昇、負債の積み増しなどを招きかねない」(72歳・男性)
- 「ご祝儀株価はあると思うけど長期的にはないと思ってる。トランプの言いなりなのが気に食わない」(48歳・女性)
今後の投資方針への影響は?
今回の選挙結果を受けて、今後の投資方針に影響があるかどうかについてたずねたところ、約6割にあたる58.7%が「変更するつもりはない」と回答。一方で、「変更するつもりだ/すでに変更した」と回答した人は16.3%、「まだわからない」とした人は25.0%でした。

具体的な今後の方針については、以下のような回答がありました(自由記述形式。原文ママで引用。ただし、プライバシー保護のため一部修正)。
【変更する方針】
- 今後、断続的に爆上げが期待できる。故に、今までより、積極的に資金投入をするつもりである。(75歳・男性)
- 国内株式には見切りをつけて海外株式を中心に考える(30歳・男性)
- 海外への投資よりも国内への投資を増やす(55歳・男性)
- 輸出企業の銘柄中心 外資はドル建てへ(23歳・男性)
- エネルギー、防衛などにいれていく。(46歳・男性)
【変更しない方針】
- 昨年から年齢的に個別株の比率を落として、投信などを定額ずつ購入に切り替えたから継続するのみ。(65歳・男性)
- 20年以上複数の投信の定額積立を継続しているので、それを淡々と続けるだけ。(63歳・女性)
- 今まで通りに株価の安い会社に投資しての短期間でのトレードを繰り返す。(59歳・女性)
- 基本5年以上持ち続け株主優待。配当狙いでこれからも長く投資していく。(71歳・男性)
- 長期分散積立、ドルコスト平均法でこつこつとアメリカ株プラスオルカン。(39歳・女性)
【様子見の方針】
- ある程度利益がでたら利益確定を行うつもりです。 その後は日本の政権、日銀の政策金利、トランプ政権などの様子をみてから考えます。(61歳・女性)
- 今はお祭り騒ぎで株価が上がっているが、世界から日本株が見直されて継続的に上がっていくのであれば積極的に投資を増やしていきたい(52歳・女性)
- しばらく様子見したい。自民党の一枚岩になるかどうかと考えの古い議員の当選もあり、自民党内部の改革も期待したいが、様子見。(73歳・男性)
- 世間では株価は大幅に下がると言われているが、その言葉の流れにいちいち乗っていたら世間の思うつぼ(73歳・女性)
- 上がってる銘柄に入りつつ、移動平均線をにらみながら、決めていきたいです。(49歳・男性)
期待感が高まる局面こそリスク管理の徹底を
今回の調査で、多くの個人投資家が高市政権の今後の経済政策に期待していることがわかりました。昨年10月の政権発足時と比べても、その期待度は高まっています。
女性首相として女性有権者からの支持が高いと言われる高市首相ですが、この調査によれば、女性投資家からの期待は男性に比べて低く、この傾向は前回調査から変わっていません。その一方で、株式投資の経験が浅い初心者よりも、年数を重ねたベテランほど高く評価しているようです。
個人投資家たちのこうした期待を反映するかのように、株価は大きく動いていますが、それがいつまで続くかはだれにもわかりません。また、株式市場は「期待」を燃料にしてどんどん先回りしていく性質があることから、過度なリスクをとらない注意も必要です。
株の学校ドットコムでは、より多くの個人投資家が、適切なリスクをとりながらも大きなチャンスをつかむことができるよう、これからも株式投資に関するさまざまな情報提供に努めてまいります。
なお、本調査の詳細は、株の学校ドットコムのウェブマガジン「株の学校トピックス」をご参照ください。












