「トヨタを買っておけば大丈夫」ってほんと? 株式投資の7つの常識・非常識

株式投資を行うときに必要なのは「根拠」です。「とりあえずトヨタ自動車の株を買っておけばいいんじゃないか」と思う方は少なくないでしょうが、その根拠は「儲かっていて、安定していそう」でしょう。しかし、はたして単純にトヨタ株を買えば本当にいいのでしょうか?

安定して業績を伸ばすトヨタ。で、株価は?

日本経済新聞社のホームページでは、上場会社の各種ランキングを見ることができます。2016年9月時点の全国の上場企業(ジャスダックを除く)の営業利益ランキングを見ると、トップ5は上からトヨタ自動車、NTT、ソフトバンク、KDDI、日産自動車となっています。トヨタ自動車は日本一の営業利益を叩き出す、たしかに「儲かっている会社」と言えます。

それでは、日本一営業利益が高いトヨタ自動車<7203>の株価推移を見てみましょう。

toyota_201612

2012年の夏に買って2015年の5月ごろに売っていれば2.5倍以上にもなったわけですが、それが事前にわかっていれば誰も苦労しません。ベンチャー企業ならともかく、トヨタでも株価はこんなにアップダウンしてしまうのです。夢があるとも言えますが、一方で、やらかせば資産は半分に……という結果にもなりかねません。

次に、トヨタの最近3年の業績を見てみます。年度末の決算における売上高と営業利益、当期利益の数字です。

  2014年3月期 2015年3月期 2016年3月期
売上高 25兆6919億1100万円 27兆2345億2100万円 28兆4031億1800万円
営業利益 2兆2921億1200万円 2兆7505億6400万円 2兆8539億7100万円
当期利益 1兆8231億1900万円 2兆1733億3800万円 2兆3126億9400万円

こうして見ると、ここ3年のトヨタは、売上高も営業利益も当期純利益もスクスク右肩上がり、優秀な成長ぶりをしていることがわかります。営業利益÷売上高で出す営業利益率も、2014年3月から8.9% → 10.0% → 10.0%と、見事なものです。

しかし、株価はどうでしょうか。上の株価チャートの矢印部分が、それぞれ決算期である2014年3月、2015年3月、2016年3月です。この期間は素直な右肩上がりになっていないどころか、2015年春の8000円を超えたときに買ってしまっていたら、1年後には6000円を割り、25%もの手痛い損失になっていたのです。年度末の決算で売上高も営業利益もいたって順調だったにもかかわらず、です。

もちろん、業績は四半期ごとに発表されるので、単純に年度末だけを見てもわからないことはありますが、そうであっても、「トヨタだから大丈夫」というのは「根拠」にならないことがわかるでしょう。

固定費で利益を出すKDDIは?

トヨタが販売している自動車は、景気に左右されやすい商品です。一般的には、しょっちゅう買い替えたり、ひとりで何台も買いそろえたりするものでもありません。また、トヨタは世界中で車を売っているために、業績には為替も影響してきます。

一方、いまや水道や電気のようなインフラとなった携帯電話はどうでしょうか。単価は車よりも安いですが、通信費は、景気に関係なく毎月一定額がかかります。また、「日本全国で車を所有する人」よりも「日本全国で携帯電話を所有する人」のほうが多いですよね。東京など都市部では車を持たない人も多いですし、子どもは自動車免許を取れませんが、携帯は持てます。

というわけで、営業利益ランキングで第4位に入っているKDDI<9433>を見てみましょう。まずは過去3年の業績から。こちらもトヨタ同様に増収増益、売上高も営業利益も右肩上がりで伸びています。

  2014年3月期 2015年3月期 2016年3月期
売上高 4兆3336億2800万円 4兆5731億4200万円 4兆4661億3500万円
営業利益 6632億4500万円 7412億9800万円 8333億5800万円
当期利益 3220億3800万円 4279億3100万円 4944億6500万円

それでは株価チャートです。トヨタよりは“右肩上がり感”がわかりやすく出ています。2014年3月〜2015年3月は本当にきれいな右肩上がりで、業績がよく、株価もよい、という状態です。

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しかし、次の年度の2015年3月〜2016年3月は、売上高と営業利益は順調に成長しているにもかかわらず、株価は停滞ペースです。前年の伸びを見て「今年も来る!」と思って買った人にとっては、下がっていないからまだいいものの……といったところでしょう。

あなたの勘違いを7つの質問でチェック

株価は、業績がよければ素直に上がるとは限りません。「トランプ当選」のような海外のニュースや世界経済の動向も、株価を動かす要因になります。「業績が右肩上がりなら株価も右肩上がり」というルールだけで動く世界なら、株で失敗する人はいないはずです。

このように株式投資に関する認識に誤解があると、せっかくの資産を大幅に減らすことにもなりかねません。そうなる前に、7つの質問で、あなたの「株の常識度」を測ってみませんか? あなたに「株で勝つ」ための必須要素が備わっているかどうかを、1分で簡単に診断できるサイトがあります。なかなか利益を出せない……と悩んでいる方なら、その理由がわかるかもしれませんよ。

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