大荒れの相場でトレーダーが今やるべきこと、やってはいけないこと

株の学校ドットコム 2020/03/17

史上初のサーキットブレーカー、緊急利下げ、過去最大の下げ幅……大混乱となった金融市場の様子が毎日のようにニュースになっています。こんなとき、プロのトレーダーは何を考え、何をしているのか。オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」の講師にして現役トレーダーの窪田剛氏に寄稿していただきました──

パニック的暴落は長く続かない

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日々マーケットが大きく動いています。不安を抱えている人も多いでしょうが、最初に結論を言うと、パニックになる必要はありません。なぜなら、こうしたパニック的な暴落は長く続かないと考えているからです。

ただし、半年から1年程度の時間をかけて下降トレンドになっていく可能性はあるでしょう。しかし、トレードをやる上では、しっかりと個別銘柄の動きを見て、上昇すれば買い、下落すれば売り、わからなければ様子見、これをするだけで十分に対応できます。

パニックになったり悲観しすぎたりすることなく、やるべきことを粛々とやることが大切です。もちろん、健康管理も。

それでは、今後どういうように考えていくのがいいのか。2つのポイントからお伝えします。

トレーダーが短期的にすべきこと

こうした状況でトレーダーがやるべきことは、保有銘柄がロスカットすべき水準まで来たらロスカットする。反発狙いのトレードルールであれば、ルール通りにトレードする。要するに、普段から行っていることを繰り返せばよいだけです。

ダウ平均株価や日経平均株価が大きく下落したからと言って、やることが変わるわけではありません。

また、もし、まだトレードをやっていなくて勉強中という方には、こういった状況は大きなチャンスとなります。稼ぐチャンスということではなく、「マーケットはこんな動きをするのか」という学びのチャンスです。

往々にしてマーケットは行き過ぎることがあります。将来の希望には楽観しすぎて株価はバブルになります。反対に、先が見えない不安に対しては悲観しすぎて、大きく売られすぎる傾向にあるということです

もちろん、ウイルスや感染症を軽く見るわけではありませんが、株価というのは常に行き過ぎる傾向がある、と知っておくことは重要です。それだけで、状況を冷静に分析できるようになりますし、トレードだけではなく病気に対しても冷静に対処できるようになるでしょう。

ニュースやネットの根拠のない不安を煽るような記事に振り回されることなく、現状を事実ベースで把握しましょう。そうすれば、恐怖の根拠が見えてきますし、それがわかればトレードのチャンスも見えてくるようになります。

トレーダーが短期的にすべきことをまとめると……

  • すでにトレードをしている人は、パニックにならず、ルール通りにトレードをする
  • 勉強中の人は、学びのチャンスだと割り切って、マーケットを観察する

決して、無理にトレードをする必要はありません。現状をしっかりと把握して、自身の行動に生かしてください。

2020年を通して中長期的にすべきこと

現状を見ていると、すでに多くの企業に影響が出ています。実際に決算発表時にアナウンスをしている企業もあります。もちろん、ここでもすぐにパニックになる必要はありませんが、今後下降トレンドになる可能性は十分に考えておく必要があります。

各種イベントや展示会、旅行などが中止になったり、お店やレストランに行く人が減り、消費が落ち込んでいます。また、工場で作られる様々な商品の生産、物流もすでに滞っています。あらゆるメーカー、物流、小売、旅行サービス業などの企業業績は悪化するでしょう。

また、他にも影響が出るでしょうから、関連企業の株価が下落する可能性は大きくなったと考えておくほうがいいでしょう。ただでさえ消費税増税で消費が落ち込んでいるところなので、企業によっては大きなダメージがあるかもしれません。

しかし、反対に伸びている企業もあります。予防など医療関連企業、リモートワーク(会議システム)や業務効率化のソフト販売企業、ゲームや動画などSARSのときにも流行った「巣ごもり消費」関連など。今後、他にも停滞する企業と伸びる企業が続々と出てくることと思います。

とはいえ、トレーダーとしては、これらの銘柄を買えばよいという話ではありません。想像力を高めて何かする必要もありません。注目しながらも、トレーダーとしてやるべきことをやるだけです。それは、日々チャートを見て、買われている銘柄を買う、売られている銘柄を売る。

なぜ強いのか。なぜ買われているのか。なぜ弱いのか。なぜ売られているのか。そうしたことを考えるのではなく、「買われている」という現象を「見つけて」「買う」、もしくは「売られている」という現象を「見つけて」「空売りする」。

目の前の株価から判断して行動するということを繰り返していけば、自然と、今回のような荒れた相場でも利益があげることができるようになります。

2020年を通して中長期的にすべきことをまとめると……

  • 企業業績の悪化を視野に入れつつ、強い銘柄を見つけたら、タイミングを図って買う
  • 売られている弱い銘柄を見つけたら、タイミングを図って空売りする

トレーダーだからこそできること

新型コロナウイルスの影響は、私の周りでもやはり大きいです。実は、個人的に直接投資しているホテルや飲食店が結構大変なことになっている現状があります。

でも、だからこそ、私自身はトレードで稼げるスキルを磨いておいて、本当によかったと実感しています。というのも、家でトレードをしていれば感染症にかかるリスクは小さくてすみますし、トレードで稼いでいるからこそ、こんなときに投資先の人たちを救うこともできます。

トレードで稼ぐスキルを磨き続けているおかげで、パニックにならず、冷静に事業を見ることができるし、冷静に事業を見られる環境があり、さらにマーケットでも冷静な判断ができる。トレードから始まっていろいろなことをやっていますが、それが巡り巡ってトレードに生きていると改めて感じました。

もちろん、今回のような事態はないほうがいいに決まっています。しかし、実際には起きてしまっています。ですから、起きていることから目を背けずに、冷静に事態に向き合いましょう。

まだまだ先が見通せなく、不安ばかりが募る場合もあるかもしれませんが、冷静に現状の把握をして、手洗いやうがいなど、健康にいつも以上に気をつけること。健康あってこそのトレードです。


もし「トレードのルールってどんなもの?」「そもそもトレードって何?」と思ったなら、まずは「トレード」と「投資」の違いを理解する必要があります。

なぜなら、「トレード」と「投資」は野球とサッカーのように全く異なるゲームだからです。野球をやってるつもりでサッカーの試合をしていた……なんて人はいないでしょうが、実は株の世界では、そうしたとんでもない間違いをしている人が少なくありません。ゲームの違いを知らずに取り組んでいれば、ほぼ確実に負けてしまいます。ゲームに合ったルールに従う必要があるのです。

それでは、トレードと投資の違いとは何でしょうか? なぜプロのトレーダーは日経平均が暴落しても確実に利益を出すことができるのでしょうか? そう思ったあなたのために、これまで語られることのなかった「株式投資の真実」についてまとめた電子書籍(無料)をお届けします。これを読んで、あなたも勝てるトレーダーの仲間入りを果たしてください。

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2005年設立の無料オンライン株式スクール。短期の売買を繰り返す「トレード」を生かして、自分自身の力で継続的に稼ぎ続けるための知恵とスキルを提供する。現役トレーダーの講師による、あくまで本質にこだわった講義が、15年以上にわたり多くの支持を集めている株式トレード教育の老舗。受講者数は68万人を超え、同種のサービスとして日本一の規模を誇る。講師の著書に『株の学校』『株の学校 超入門』(著者・窪田 剛)などがある。公式サイト:株の学校ドットコム
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