「貸株」とは?

貸株 [かしかぶ]


投資家が保有している株式を保有している証券会社に貸し出すことで金利を受け取れるサービスのこと。上場銘柄のうち、8割以上は貸株対象となっており、金利は0.1%程度から20%を越える銘柄まである。貸株を行うには申し込みが必要だが、貸株中の銘柄はいつでも売却が可能である。

・さらに詳しく解説

いくつかの証券会社では、貸株を行っており、申し込みを行えば誰でも貸株を行うことができる。

証券会社は顧客から株を借り、貸株市場を通じてヘッジファンドなどの機関投資家に貸し出す。その際に、機関投資家から貸株料を受け取り、その一部を顧客に貸株金利として払っているのだ。最近では、個人投資家向けの1日空売りサービスが多いことで需要が多いのかもしれない。なお、貸株でもらえる金利は、配当金相当額という分類であり、雑所得扱いとなる。

貸株が可能な銘柄は、上場株式の大半となるものの、証券会社ごと貸株可能な銘柄は異なり、貸株金利も異なる。金利が5%を越える銘柄はボーナス銘柄と呼ばれ、新興市場の乱高下しやすい銘柄が多くなる。

・貸株金利の計算方法

株式保有数×終値×貸株金利÷365日=1日分の貸株金利

価格が10,000円の株式を、貸株金利1%で1年間貸し出した場合、貸株金利は1万円が得られる。

貸株を行うと信用取引の保証金が減少するため、信用取引を行う信用取引口座を持つ顧客は貸株を行うことができない証券会社もある。

◇貸株のコース

貸株を行うと株主が貸出し先に移転してしまうため、配当金や株主優待を受け取ることができない。しかし、証券会社には「株主優待・配当金自動取得サービス」などとして一時的に自動で貸株を解除し、顧客を株主に戻すサービスが存在する。

【金利優先】 ・貸株の配当金相当額を受け取る。

【株主優待優先】 株主優待と配当金の権利確定日に、通常の配当金を受け取る。

【権利取得優先】 権利確定日前に自動的に貸株を解除することで、株主優待と配当金の両方を受け取ることができる。

・短期トレードの現場から一言

貸株は、長期投資家には何もしないでも金利がもらえ、売りたい時にはすぐに売ることができるメリットが多いサービスだ。

ただし短期売買を行うトレーダーにとっては、信用取引の枠が縮小するため資金効率は悪くなる。金利が5%の銘柄でも、1日に付与される金利は100万円保有していても百数十円程度。それを得るよりも、3.3倍の信用取引に資金を使った方が効率が良いのは言うまでもない。

ボーナス金利がつくような銘柄は空売り需要が多いため、貸株金利を需給バランスを知る指標として使った方が収益は上がりやすいのではないだろうか。


*「現場から一言」は、株式市場に真摯に向き合う投資家・トレーダーの視点から、初心者が特に勘違いしやすい側面について、経験を積んだ人々の知見をお届けします。ただし、これは絶対的な「正解」ではなく、あくまで一個人の見解である点にご留意ください。

[執筆者]株窓編集部
株窓編集部
無防備なまま株式市場に参加して大切なお金をなくしてしまう人をひとりでも減らしたい──そんな思いから、未来の株価や相場を予測するのではなく、過去の事例やデータといった「普遍的な事実」に焦点を当てた記事を発信します。同時に、株初心者の方や、これから株を本気で始めようとしている方にもわかりやすい解説を心がけています。
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