エヌビディアだけじゃない! 2024年のアメリカ相場をにぎわせた銘柄たち

かぶまど編集部
2024年12月23日 13時30分

《日経平均株価が史上初めて4万円の大台を突破し、新たな領域に足を踏み入れた2024年。夏の急落はあったものの、今年も多くの銘柄が相場をにぎわせました。2024年相場を振り返って、かぶまど執筆陣の注目銘柄をご紹介します》

2024年のアメリカ相場をにぎわせた銘柄たち

昨年同様、今年のアメリカ株式市場においても、エヌビディア<NVDA>の株価が市場をリードしました。そんな中、数は少ないものの、エヌビディアを上回る高いリターンを達成した企業が存在します。その中から3社を紹介します。

AIプラットフォームのリーダーへの期待

・パランティア・テクノロジーズ<PLTR>

パランティア・テクノロジーズ(Palantir Technologies)<PLTR・ナスダック市場>は、データを活用して組織の効率性を高めることに重点を置いた分析ソフトウェア企業です。

大規模データを分析し、複雑な問題を解決するプラットフォームを提供しており、株式市場からは、AIや機械学習プラットフォームのリーダーとして、長期的な成功を収めることができると見られています。

AIの急速な発展と、企業や政府機関におけるデータ活用ニーズの高まりが、同社の技術への注目を集め、株価上昇の大きな要因となりました。AI関連ソリューションに対する需要の高まりから最も恩恵を受けた企業の一つと言えます。

パランティア・テクノロジーズはまた、アメリカ政府をはじめとする世界各国の政府機関との契約を拡大しています。特に、国防分野におけるデータ分析や意思決定支援システムへの需要が高まり、業績を後押ししています。

政府機関だけでなく、民間企業への事業拡大も進めています。製造業、金融業など、様々な業界において、同社のプラットフォームが活用され始めています。

(選・朋川雅紀情熱の株式投資論」)

AIサービスを支える電力提供で株価上昇

・ビストラ<VST>

ビストラ(Vistra)<VST・ニューヨーク市場>は、アメリカ最大級の発電・電力小売会社です。

企業がAIサービスを提供するためには、データセンター向けの膨大な電力が必要になります。このエネルギーを供給する重要な役割を担っているのが、同社のような公益事業企業です。

なかでもビストラは、規制のない電力市場で事業を行っているため、規制当局による価格統制の影響を受けにくいという特長を持っています。特に、原子力エネルギーを提供する同社は、AIの成長とともにその価値を大きく高めています。

大幅な株価上昇は、エネルギー需要が高まり、特に原子力エネルギーが再評価されていることに起因します。ビストラはデータセンターに必要とされる電力の供給において有利な立場にあり、大手テクノロジー企業がこの分野に注力する中で、エネルギー取引が次々と進んでいます。

(選・朋川雅紀情熱の株式投資論」)

地中海料理にZ世代も投資家も熱視線

・カバ・グループ<CAVA>

カバ・グループ(CAVA Group)<CAVA・ニューヨーク市場>は、地中海料理のファスト・カジュアル・レストランを全米で展開しています。ファスト・カジュアル・レストランとは、ファスト・フードとカジュアル・ダイニングの中間の価格帯に位置するものです。

メニューには、ブロッコリーや玉ねぎのピクルス、ロメインレタス、アボカドなどの野菜、鶏肉や魚介類、コーンやコメなどの厳選された国産の高品質な素材を使っています。肉、野菜、穀物をボウルに入れ、好みのペーストやソースをつけて食べるのが基本的なスタイルです。

健康を重視する顧客に対し、地中海料理の特性を活かした手軽で栄養価の高い食事を提供していて、その健康志向のメニューが、特にZ世代やミレニアル世代の顧客に受けています。

積極的な店舗展開を行っており、売上や利益も順調に伸びています。新規出店する店舗も高いパフォーマンスを示しており、成長性に対する期待が膨らんでいます。

地中海料理というユニークなコンセプトで差別化を図っており、この独自性が、競争の激しい市場において同社の魅力を際立たせ、投資家の注目を集めています。

(選・朋川雅紀情熱の株式投資論」)

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[執筆者]かぶまど編集部
かぶまど編集部
無防備なまま株式市場に参加して大切なお金をなくしてしまう人をひとりでも減らしたい──そんな思いから、未来の株価や相場を予測するのではなく、過去の事例やデータといった「普遍的な事実」に焦点を当てた記事を発信します。同時に、株初心者の方や、これから株を本気で始めようとしている方にもわかりやすい解説を心がけています。
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