グロース株が大きく下落 逆風の吹く相場でプロが楽しみにする銘柄とは

株の学校ドットコム
2022年2月1日 17時30分

1月相場を振り返って

年初の2日間は「いいスタートを切ったかな」と思えるような上昇でしたが、その後は失速し、大きく下落。特に、これまでの相場を牽引してきた半導体関連銘柄の下落や、マザーズを中心としたグロース株の下落が目立ちました。

アメリカのテーパリング(金融緩和政策による資産買い入れを徐々に減らしていくこと)や利上げの見通し、オミクロン株の流行による経済活動の低下懸念、岸田首相の「新しい資本主義」という増税懸念……といった逆風が下落の背景にありました。

1月の動きを見る限り、2022年は多難な年になりそうだなと感じています。

   12月終値 1月終値 騰落率
日経平均株価 28,791円 27,002円 −6.21%
TOPIX 1,992ポイント 1,896ポイント 4.82
マザーズ指数 987ポイント 758ポイント 23.3


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1月相場で上がった株・下がった株

そんな2022年1月の相場を売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います(データ提供:CMBトレード塾

・2022年1月の売買代金トップ20

順位 証券コード 銘柄 売買代金
1 6920 レーザーテック 3.17兆円
2 9984 ソフトバンクグループ 1.84兆円
3 6758 ソニーグループ 1.62兆円
4 7203 トヨタ自動車 1.54兆円
5 8035 東京エレクトロン 1.40兆円
6 9101 日本郵船 1.37兆円
7 9107 川崎汽船 1.14兆円
8 9104 商船三井 9809億円
9 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 9605億円
10 9983 ファーストリテイリング 8682億円
11 6861 キーエンス 8418億円
12 7974 任天堂 7385億円
13 6098 リクルートホールディングス 6584億円
14 8316 三井住友フィナンシャルグループ 6482億円
15 6594 日本電産 5373億円
16 6501 日立製作所 4500億円
17 6981 村田製作所 4352億円
18 6857 アドバンテスト 4095億円
19 5401 日本製鉄 4062億円
20 4063 信越化学工業 4033億円

・2022年1月の値上がり率トップ20

順位 証券コード 銘柄 値上がり率
1 4575 キャンバス +55.5%
2 3482 ロードスターキャピタル +43.0%
3 4018 Geolocation Technology +39.6%
4 7365 シック・ホールディングス +39.4%
5 7697 REXT +38.3%
6 1711 SDSホールディングス +36.7%
7 7247 ミクニ +34.5%
8 3260 エスポア +33.7%
9 4174 アピリッツ +29.4%
10 1783 アジアゲートホールディングス +26.3%
11 7370 Enjin +24.1%
12 6334 明治機械 +23.3%
13 7352 Branding Engineer +23.0%
14 3501 住江織物 +22.7%
15 6085 アーキテクツ・スタジオ・ジャパン +22.0%
16 2195 アミタホールディングス +22.0%
17 6391 加地テック +21.3%
18 5713 住友金属鉱山 +20.6%
19 7707 プレシジョン・システム・サイエンス +20.6%
20 4310 ドリームインキュベータ +20.5%

・2022年1月の値下がり率トップ20

順位 証券コード 銘柄 値下がり率
1 6541 グレイステクノロジー −96.2%
2 3267 フィル・カンパニー −56.0%
3 4591 リボミック −50.8%
4 4443 Sansan −50.2%
5 4375 セーフィー −49.6%
6 2978 ツクルバ −49.6%
7 4261 アジアクエスト −49.5%
8 9270 バリュエンスホールディングス −49.4%
9 4479 マクアケ −48.8%
10 4264 セキュア −48.7%
11 4051 GMOフィナンシャルゲート −47.0%
12 4485 JTOWER −46.1%
13 3856 Abalance −45.8%
14 9211 エフ・コード −45.7%
15 4432 ウイングアーク1st −44.4%
16 9258 CS−C −44.2%
17 4374 ROBOT PAYMENT −44.1%
18 9245 リベロ −43.9%
19 9250 GRCS −43.8%
20 4168 ヤプリ −43.3%

1月相場でプロが気になった銘柄

この中から、気になる銘柄をピックアップしてみます。

・売買代金ランキング

  • 1位:レーザーテック<6920>………3.17兆円
  • 5位:東京エレクトロン<8035>……1.4兆円

売買代金が大きく上昇力も強かった半導体関連銘柄の代表格2社ですが、レーザーテックが−29%、東エレクトロンが−17%と、今月は大きく値下がりしてしまいました。

成長が期待されて買われる銘柄を「グロース株」といいますが、時価総額も売買代金も大きいのにグロース株であるこの2社の存在は、いまの日本マーケットにとっては中心的な存在でした。それゆえ、この2社の下落によって全体が下落傾向となってしまいました。

とはいえ、どちらも業績はとてもいいので、今後もまだまだチャンスはあると思います。今回の下落で監視をやめてしまうのではなく、今後も監視を続けていきたい銘柄です。

  • 6位:日本郵船<9101>……1.37兆円
  • 7位:川崎汽船<9107>……1.14兆円
  • 8位:商船三井<9104>……9,800億円

他の銘柄に比べて比較的堅調だったのが、海運株の代表である邦船3社です。月末31日に4度目の上方修正と増配を発表したことで買われた銘柄もあり、まだまだ強い業界です。

2021年9月につけた高値を超えてくれば一段高もあり得るため、しっかりと監視したいと思います。

  • 3位:ソニーグループ<6758>……1.6兆円

年初に電気自動車の開発を発表して大きく買われたのですが、1月18日にアメリカのマイクロソフト<MSFT>が687億ドル(約8兆円)でアメリカのゲームソフト会社の買収を発表し、ソニーのゲーム事業にとってはネガティブということで翌19日に大きく売られてしまいました。

個人的にゲームは大好きなので、マイクロソフトでもソニーでもたくさん競争してもらって、どんどんいいゲームやメタバース的な文脈でのサービス開発も期待したいところです。

チャートは大きく崩れてしまったのでしばらくは上昇に転じにくいかと思いますが、時間をかけて上昇していくチャンスはまだまだあると思うので、電気自動車も含めて今後も期待したいところです。

  • 12位:任天堂<7974>……7,400億円

1月に堅調だったのが任天堂です。多くの銘柄が下落する中、上昇して終わりました。業績がいいのはもちろんのこと、オミクロン株が猛威を振るったことで巣ごもり消費の代表のような形で注目される場面もあり、月以降も楽しみな銘柄かなと思います。

・値下がり率ランキング

  • 1位:グレイステクノロジー<6541>……−96.2%

粉飾決算により上場廃止が決まりました。こういうのは手出し無用です。株価が10円なら1円抜ければ10%だ!と思うかもしれませんが、買えたとしても売りたい値段では売れません。絶対に手を出すなよ!!

  • 4位:Sansan<4443>……−50.2%

マザーズ指数がひと月で23.3%も下落。グロース株が総じて弱かった1月ですが、その中でも下落が目立ったのが同社です。

このコラムで何度も話をしていますが、「いい会社だから」株を買えば儲かるわけではありません。高すぎる期待はいつか剥がれ落ちて、こういう下落をすることがあります。

しっかりとチャートを見て、買いと売りのタイミングを決めて、「利益確定」や「損切り」を先延ばしせず、売買を繰り返すことで利益を重ねていってほしいと思います。

この先いちばんの懸念は…

厳しい1月となってしまいました。いちばん大きな問題は、首相の唱える「新しい資本主義」なのかなと感じます。要するに「増税」ですね。まだ何も決まっていませんが、マーケットフレンドリーではないことがみんなわかってしまったので、この先も期待しにくいなぁというのが、この1月の感想です。

とはいえ、2022年はまだ始まったばかりなので、しっかりと値動きを追って、着実に利益を重ねえていきたいですねえ。

2月もよろしくお願いします。
福は~~うち!

(株の学校ドットコム講師・窪田 剛

2005年設立の無料オンライン株式スクール。短期の売買を繰り返す「トレード」を生かして、自分自身の力で継続的に稼ぎ続けるための知恵とスキルを提供する。現役トレーダーの講師による、あくまで本質にこだわった講義が、15年以上にわたり多くの支持を集めている株式トレード教育の老舗。受講者数は68万人を超え、同種のサービスとして日本一の規模を誇る。講師の著書に『株の学校』『株の学校 超入門』(著者・窪田 剛)などがある。公式サイト:株の学校ドットコム
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