混迷する相場でも上昇する要注目の銘柄群 そして、プロが明かす手痛い失敗とは

窪田 剛
2022年3月1日 11時30分

《日々相場と向き合うプロトレーダーは今どんな銘柄に注目しているのか? オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」講師の窪田剛さんが、3つのランキングから2月相場を振り返ります》

2月相場を振り返って

2022年2月24日、ロシア軍がウクライナへ侵攻──。

1月に大きく下落し、2月は反発しかけていましたが、地政学リスクを織り込んで下落。日経平均株価は1月につけた安値を割り込み、25,775円の安値をつけてしまいました。その後、停戦交渉の報道などもあり反発はしましたが、実際にどうなるかは不明のまま2月が終わりました。

不安の残る3月相場に向けて、生き残るために、しっかりと振り返りをして備えておきましょう。

指数 1月終値 2月終値 騰落率
日経平均株価 27,002円 26,526円 −1.76%
TOPIX 1,896ポイント 1,886ポイント −0.52%
マザーズ指数 758ポイント 725ポイント −4.35%

2月相場で上がった株・下がった株

そんな2022年2月の相場を売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います(太字はピックアップ銘柄/データ提供:CMBトレード塾

・2022年2月の売買代金トップ20

順位 証券コード 銘柄 売買代金
1 6920 レーザーテック 2.97兆円
2 9101 日本郵船 2.10兆円
3 9984 ソフトバンクグループ 1.64兆円
4 8035 東京エレクトロン 1.24兆円
5 7203 トヨタ自動車 1.05兆円
6 6758 ソニーグループ 1.05兆円
7 9107 川崎汽船 1.01兆円
8 9104 商船三井 9906億円
9 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 8806億円
10 6861 キーエンス 7880億円
11 7974 任天堂 7873億円
12 6098 リクルートホールディングス 6090億円
13 9983 ファーストリテイリング 5409億円
14 8316 三井住友フィナンシャルグループ 5094億円
15 4507 塩野義製薬 4658億円
16 6981 村田製作所 4308億円
17 4063 信越化学工業 3954億円
18 4661 オリエンタルランド 3796億円
19 6501 日立製作所 3740億円
20 8058 三菱商事 3734億円

・2022年2月の値上がり率トップ20

順位 証券コード 銘柄 値上がり率
1 6553 ソウルドアウト 90.10%
2 9827 リリカラ 89.30%
3 8293 ATグループ 77.90%
4 4592 サンバイオ 72.00%
5 6916 アイ・オー・データ機器 71.30%
6 4932 アルマード 70.70%
7 3094 スーパーバリュー 69.00%
8 8278 フジ 66.20%
9 9119 飯野海運 65.30%
10 2438 アスカネット 58.40%
11 3841 ジーダット 58.40%
12 4962 互応化学工業 58.40%
13 7045 ツクイスタッフ 57.20%
14 8746 第一商品 56.80%
15 9077 名鉄運輸 54.90%
16 4293 セプテーニ・ホールディングス 53.20%
17 5491 日本金属 51.90%
18 4014 カラダノート 50.90%
19 5541 大平洋金属 49.10%
20 2776 新都ホールディングス 47.30%

・2022年2月の値下がり率トップ20

順位 証券コード 銘柄 値下がり率
1 7383 ネットプロテクションズホールディングス −53.4%
2 9212 Green Earth Institute −47.0%
3 3945 スーパーバッグ −43.2%
4 3680 ホットリンク −39.8%
5 9211 エフ・コード −38.1%
6 3970 イノベーション −35.7%
7 7254 ユニバンス −34.6%
8 4263 サスメド −34.4%
9 4575 キャンバス −33.9%
10 3020 アプライド −33.6%
11 4080 田中化学研究所 −33.3%
12 4379 Photosynth −32.6%
13 4475 HENNGE −32.5%
14 4176 ココナラ −31.9%
15 7707 プレシジョン・システム・サイエンス −31.2%
16 6464 ツバキ・ナカシマ −30.9%
17 4073 ジィ・シィ企画 −30.8%
18 7353 KIYOラーニング −30.6%
19 9176 佐渡汽船 −30.0%
20 9258 CS−C −29.8%

2月相場でプロが気になった銘柄

この中から、私・窪田が気になった銘柄をピックアップしてみます。

・売買代金ランキング

  • 第1位:レーザーテック<6920>………2.97兆円
  • 第4位:東京エレクトロン<8035>……1.24兆円

昨年2021年まで3年以上にわたり大きく上昇してきた「半導体」関連銘柄ですが、1月にピークを付けてから下落が止まりません。東京エレクトロンは踏みとどまっていますが、レーザーテックは引き続き下落してしまっています。

業績が良くても、株価は下落する

しっかりと覚えておいてください。

  • 第2位:日本郵船<9101>……2.1兆円
  • 第7位:川崎汽船<9107>……1.01兆円
  • 第8位:商船三井<9104>……9,906億円

全体が大きく下落し、日本の隣国ロシアが戦争を始めたにもかかわらず堅調に推移したのが、「海運」の邦船3社です。業績が良く、配当利回りも高いうえに増配期待もあり、じわりじわりと上昇をしています。3社とも3月には昨年付けた高値を超えてくるかもしれません。それくらい勢いがあります。

是非、しっかりと監視して、チャンスがあれば活かしてほしいなと思います。

・値下がり率ランキング

  • 第1位:ネットプロテクションズホールディングス<7383>……−53.4%(1,208円→562円)

BNPLという単語をご存じでしょうか。Buy Now Pay Laterの頭文字をとってBNPL

つまり「後払い」のことなんですが、消費者には金利も手数料もかからず、費用は販売店や加盟店が「広告費の代わり」に払うため、高額なものでも売れやすい! そしてクレジットカードが作れない人や若者でも利用できる! ということで世界中で注目が集まっています。

世界では、アメリカの「Affirm(アファーム)」、オーストラリアの「AfterPay(アフターペイ)」、スウェーデンの「Klarna(クラーナ)」という3社が大きな収益を上げています。また、日本の「paidy(ペイディ)」はアメリカの「PayPal(ペイパル)」に3000億円で買収されました。

そんななか、大きな注目を浴びて昨年末に上場したのが、ネットプロテクションズです。

何を隠そう、私もIPOを申し込んで初当選しました! 1,450円の公募価格でいくら儲かるかワクワクして上場当日を迎えましたが、初値は1,378円と−4.97%(公募割れ)。その後1,698円まで上昇しましたが、世界的なグロース株売りに押されて2月は562円まで下げました。

下げた時点での時価総額は550億円ほど。同業他社が3000億円なら、IPOで期待の大きい同社ならある程度は上昇するのでは?と思っていたのですが、全然ダメでした。すぐにロスカットし、万円弱のマイナスとなりました。

普段はIPOには手を出さないのですが、BNPLという流行り言葉に乗ってしまい、失敗してしまいました。でも、ここから学べることはたくさんある、と思いピックアップしました。

いいサービス、いい企業だからといって株価が上がるとは限らない

気をつけてください。

トレードしていてよかった

この原稿を書いている2月28日深夜、まだウクライナは戦禍にあり、ロシアと戦っています。実効支配して領土に加えようとしているロシアのこの行動の着地次第では、北方領土問題を抱えるロシアの隣国、日本にとっても他人事ではありません。

こんなときにつくづく思うのは、トレードができると、こういうときに本当に心強いなということです。土地を離れてもトレードはできるし、そこで得た利益で人を救うこともできる。

リーマンショックや東日本大震災、コロナに戦争。本当にいろんなことがあります。その度に、本当にトレードに救われたと感じています。トレードしていてよかった。

すべての人がトレードをやるべきとは思いませんが、少しでも興味があるのであれば、こんなときだからこそ、トレードというものに向き合ってみてほしいなと思います。

1か月後、平和な世界でコラムが書けることを願って。

(株の学校ドットコム講師・窪田 剛

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[執筆者]窪田 剛
[くぼた・つよし]トレーダー、投資家。オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」講師。数日から数週間保有するスイングトレードをメインに手がける。トレーダーとして日々相場と向き合うかたわら、エンジェル投資家としてベンチャー企業に出資したり、社会貢献活動にも力を入れる。スキーとサウナ、温泉とゲームが好き。著書に『株の学校』『株の学校 超入門』(いずれも高橋書店)がある。
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