チャートで振り返る2019年 令和最初のイノシシは固まったのか?
令和初の大納会の日、日経平均株価の終値は23,656円62銭となり、バブルに沸く1990年以来、29年ぶりの高値となりました。令和元年となった2019年の株価は、一年を通じてどうだったのか。代表的な指数のチャートで2019年を振り返ります。
令和元年をチャートで振り返る
日本には、干支と株価の関係を示唆するこんな相場格言があります。
辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)は笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)はつまずき、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる
これが文字どおりに当てはまるなら、亥年だった2019年は「小幅な値動きにとどまった年」になったはずですが……?
米中の貿易交渉の行方に翻弄された一年とも言えますが、「固まる」どころか、日経平均株価は29年ぶりの高値で一年の取引を終えることができました。2019年の株式相場をチャートで振り返ってみると、ほとんどの指数において「年始が安値近く、年末が高値近く」という傾向がありました。
2019年の日経平均株価
・「日経平均株価(Nikkei225)」とは
東京証券取引所1部(東証1部)に上場している中から225銘柄を選び、その平均株価を表す指数。構成銘柄は時価総額などによって適宜入れ替えられている。現在の形になったのは1985年5月から。ダウ・ジョーンズ方式を採用しているため増資による株数の増加が修正され、長期の変動を知ることができる。
[2019年の日経平均株価]
- 始値:19,655.13円
- 高値:24,091.12円(12/17)
- 安値:19,241.37円(1/4)
- 終値:23,656.62円(対始値:+4,001.49円/+20.4%)
2019年のTOPIX
・「TOPIX(東証株価指数)」とは
東京証券取引所1部(東証1部)上場の全銘柄の時価総額(株価×発行済み株式数)の動きを指数化したもの。1968年1月4日を100として指数で表す。全銘柄の株価を合計した数値であり、日々の市場全体の動きを把握することができる。
[2019年のTOPIX]
- 始値:1,468.42円
- 高値:1,747.20円(12/20)
- 安値:1,446.48円(1/4)
- 終値:1,721.36円(対始値:+252.94円/+17.2%)
2019年のJPX日経400
・「JPX日経400(JPX日経インデックス400)」とは
東証1部、2部にマザーズやジャスダックの上場企業もあわせて、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たした「投資者にとって投資魅力の高い会社」で構成される新しい株価指数。
[2019年のJPX日経400]
- 始値:13,022.76円
- 高値:15,614.91円(12/17)
- 安値:12,830.87円(1/4)
- 終値:15,376.38円(対始値:+2,353.62円/+18.1%)
2019年の東証2部指数
・「東証2部指数」とは
東京証券取引所第二部(東証2部)に上場している全銘柄の時価総額を動きを指数化したもの。1968年1月4日を100として指数で表す。
[2019年の東証2部指数]
- 始値:6,144.00ポイント
- 高値:7,276.67ポイント(12/18)
- 安値:6,063.97ポイント(1/4)
- 終値:7,265.29ポイント(対始値:+1,121.29ポイント/+18.3%)
2019年のマザーズ指数
・「マザーズ指数(東証マザーズ指数)」とは
東証マザーズ上場の全銘柄を対象とする株価指数。日経平均株価やTOPIXなどの株価指数に比べてボラティリティが高くなることが多いと言われる。
[2019年の東証マザーズ指数]
- 始値:797.84ポイント
- 高値:979.72ポイント(1/21)
- 安値:789.79ポイント(1/4)
- 終値:897.47ポイント(対始値:+99.63ポイント/+12.5%)
2019年のジャスダック指数
・「ジャスダック指数」とは
日本銀行を除くジャスダック上場銘柄の時価総額の合計を終値ベースで評価した指数。1991年10月28日の時価総額を100とする。
[2019年のジャスダック指数]
- 始値:134.86ポイント
- 高値:174.54ポイント(12/27)
- 安値:133.45ポイント(1/4)
- 終値:174.09ポイント(対始値:+39.23ポイント/+29.1%)
2019円のドル円相場
[2019年のドル円相場]
- 始値:107.52円
- 高値:112.41円(4/24)
- 安値:104.48円(8/26)
- 終値:109.17円
相場格言によると「子(ね)は繁栄」だそうですが……。さて、オリンピックイヤーとなる2020年はどんな年になるでしょうか。