怒濤の反発。プロが感じたAI半導体の変化と宇宙への期待。相場はまだ過熱していないのか?
《日々相場と向き合うプロトレーダーは、いまどんな銘柄に注目しているのか? オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」講師の窪田剛さんが、2026年5月相場を3つのランキングから相場を振り返ります》
2026年5月相場を振り返って
どこまで行くの、日経平均!
5月の連休明けに一度急騰した日経平均株価は、その後、20日には60,000円を割り込むところまで下落し、いよいよ調整局面か?となりました。ところが、翌日から怒濤の反発。わずか7営業日で10%近くも上昇しました。

牽引役はいつものAI半導体株……なのですが、これまでとは変化もありました。見落としてしまいそうな変化ですが、こういうちょっとした点を捉えておくことで、今後に活きてきます。しっかりと振り返って、6月も大きく稼いでいきましょう。
夏が来たぜ!

5月相場で上がった株・下がった株
そんな2026年5月の株式相場を売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います(太字はピックアップ銘柄/データ提供:カブケーションズ)。
・2026年5月の売買代金トップ20

・2026年5月の値上がり率トップ20

・2026年5月の値下がり率トップ20

5月相場でプロが気になった銘柄
このランキングの中から、私・窪田が気になった銘柄をピックアップします。
AI半導体──何度も何度もやってくる大波
▼売買代金ランキング *()は前月
| 【1】キオクシアホールディングス<285A> | 32.47兆円(23.07兆円) |
| 【2】ソフトバンクグループ<9984> | 9.06兆円(7.59兆円) |
| 【3】フジクラ<5803> | 7.74兆円(6.19兆円) |
| 【4】古河電気工業<5801> | 5.64兆円(6.33兆円) |
| 【5】アドバンテスト<6857> | 4.27兆円(6.15兆円) |
| 【6】村田製作所<6981> | 2.97兆円(9766億円) |
| 【7】イビデン<4062> | 2.88兆円(1.42兆円) |
| 【8】東京エレクトロン<8035> | 2.82兆円(2.76兆円) |
| 【9】レーザーテック<6920> | 2.66兆円(5.18兆円) |
| 【10】JX金属<5016> | 2.47兆円(3.38兆円) |
| 【11】三井金属<5706> | 2.34兆円(1.52兆円) |
| 【13】ディスコ<6146> | 2.10兆円(3.82兆円) |
| 【17】太陽誘電<6976> | 1.65兆円(4098億円) |
| 【18】住友電気工業<5802> | 1.64兆円(1.53兆円) |
結局、AI半導体でしたね。上位20位までに14銘柄も関連銘柄がランクイン。AIかそれ以外か、という状況です。どこまで強いんでしょうか。特に、キオクシアホールディングス(285A)とソフトバンクグループ(9984)が強かった。
ちょっと気を付けておきたいのは、AI半導体関連は強いのだが、その中で資金が循環し始めたことです。これまで強かった「電線」「素材」「製造装置」から「電子部品」への資金シフトが顕著に出てきました。
具体的に言うと、東京エレクトロン(8035)やレーザーテック(6920)、アドバンテスト(6857)から、太陽誘電(6976)やイビデン(4062)に資金が向かってきました。両社ともAIサーバー向けに部品を提供していて、業績が拡大しています。
ついていくのもひと苦労ですね。でも、ある程度は頭をカラッポにしてでも、このビッグウェーブに乗っていくしかありません。何度も何度も、「終わった」と思っては上昇を繰り返すこの大波。いままで体験したことのない上昇が続いていますが、食らいついていこうと思っています。
▼値上がり率ランキング
| 【5】太陽誘電<6976> | +120.2%(6,392円→14,815円) |
| 【18】日本ケミコン<6997> | +90.9%(2,660円→5,080円) |
| 【19】村田製作所<6981> | +86.6%(5,156円→9,625円) |
| 【21】キオクシアホールディングス<285A> | +75.7%(37,560円→65,850円) |
こちらは値上がり率ランキングに入ったAI半導体銘柄たち。1か月でこの値動きです。ちょっとすごすぎますね。歴史を目撃しているようです。















宇宙──史上最大のIPOがもたらすもの
▼売買代金ランキング *()は前月
| 【36】三菱電機<6503> | 8996億円 |
| 【40】アストロスケール<186A> | 7479億円 |
| 【77】メイコー<6787> | 3765億円 |
▼値上がり率ランキング
| 【10】アストロスケール<186A> | +112.9%(1,286円→2,739円) |
| 【34】QPSホールディングス<464A> | +61.1%(2,520円→4,060円) |
| 【56】アクセルスペース<402A> | +45.6%(594円→865円) |
| 【64】Synspective<290A> | +43.4%(1,322円→1,896円) |
| 【66】ispace<9348> | +43.3%(468円→671円) |
トップ20からは外れてしまうのですが、大きな動きが始まっている宇宙関連もピックアップしておきます。
アメリカのスペースX(ティッカー:SCPX)が6月12日に上場予定となっています。史上最大のIPO、話題性は十分です。というより、私たちが生きている間に、これ以上大きなIPOはないんじゃないでしょうか。
スペースXの時価総額は約300兆円規模になるともといわれており、日本最大のトヨタ自動車の6倍以上です。東証プライム市場に上場する銘柄すべてを合わせても1500兆円ほど。その規模の大きさがわかると思います。
そんなスペースXの上場に合わせて、日本の宇宙関連企業も動き始めました。とはいえ、国の補助金だのみだったり、スペースXの「スターリンク」のように宇宙で明確に稼ぐ事業があるところは少ないです。
そんな注意点はありつつも、6月に予定通りスペースXが上場すれば……と考えちゃいますよね。ロケットは打ちあがるのか! 注目です。







相場はまだ過熱していない
日経平均株価の上昇が止まりません。60,000円を突破したかと思ったら、もう66,000円です。こりゃ年内10万円もあり得ます。そんな覚悟をしなくてはいけない1か月でした。冗談半分、本気半分です。
ここで注目してほしい指標があります。それは、騰落レシオです。120を超えたらマーケットが過熱、80を割り込んだら売られ過ぎ、という指標なのですが、いまなんと89.32。売られ過ぎに近い数字です。「日経がこんな上がっているのに!?」と思っちゃいますよね。
つまり、東証プライム市場は過熱していないのです。だから、AI以外の株を持っている人は「なかなか儲からないなぁ」と思っているはずなのです。
連日上昇する日経平均の数字に惑わされず、しかし、上昇の大きなAI半導体関連銘柄にも注意を向け、ここから先はさらに注意深く、地に足を付けて売買をしていきましょう。
チャンスはまだまだこれから! まだ株をやっていない人も、いまからでも全然遅くありません。将来のハッピーのために、いまこそ学び始めましょう。
(本記事は「株の学校トピックス」からの転載です)









