AI、5G、自動運転車に缶詰も? トレンドに乗って大きく稼ぐ「テーマ株投資」の極意

株の情報でよく目にする「〇〇関連銘柄」という言葉。話題のテーマや業種に関連する銘柄を指しますが、なぜ、それが注目されるのでしょうか? 相場のトレンドを牽引する鍵にもなる「テーマ株」のメリットとデメリット、さらに、これから期待されるテーマもご紹介します。

トレンドに乗ってみよう

世の中の旬な話題が材料となり、短期間で株価大化けも期待できる「テーマ株投資」。2019年も「AI」「キャッシュレス」「5G」など気になるテーマが目白押しです。

ただし、旬なテーマに飛びついてしまうと大損することも。そんな手痛い思いをしないよう、テーマ株投資を始めるにあたってのポイントを解説します。

テーマ株投資とは?

テーマ株投資とは、投資家の注目を集める「旬なテーマ」に関連した銘柄に投資することです

株式相場では、その日、その時期、その年、時にはさらに長期間にわたって、様々な「旬なテーマ」が出現して、トレンドを作り出していきます。時間の経過とともに次のテーマに移ったり、繰り返し同じテーマが注目を集めたりしながら、相場を形成していくのです。

そうした「旬なテーマ」になりやすいのは、国策や社会問題、技術革新、今世間で流行していることなど、「世の中を大きく変えてしまうかも?」と世の人々の関心を集め、大きく期待に胸膨らませる事柄です。

最近では「AI(人工知能)関連」や「仮想通貨関連」「EV(電気自動車)関連」のほか、身近なものでは「安室奈美恵引退関連」や鯖缶ブームによる「缶詰関連」、新薬期待で株価が膨れ上がったサンバイオ<4592>などの「バイオ関連」も記憶に新しいところでしょう。

テーマ株の特徴とメリット

テーマ株は、その企業単体の業績やポジティブな材料だけでなく、そのテーマに関連する話題がニュースなどで大きく取り上げられると、個人・機関投資家を問わず資金が流入して株価が暴騰し、大きな利益を手にするチャンスが生まれます。

バイオ関連」や「ロボット関連」など次世代の技術を売りにした銘柄や、「ポケモンGO」のように爆発的にヒットした商品に関連する銘柄は、短期間に株価が2倍、3倍、さらにテンバガー(10倍株)になることもあります。

こうしたテーマに早い段階で上手く投資することができれば、大きな利益を手にすることも可能性です。

一方で、「インバウンド関連」「自動運転車関連」のように、国策などで政府の後押しがあるテーマは息が長くなります。流行り廃りの激しい短期勝負のテーマと違って、慌ただしい売買をせずとも、長いトレンドに乗って大きな利益を目指すこともできます。

また、テーマ株は話題性を材料に株価が動くため、日経平均株価など全体の株式相場の動きに左右されにくく、全体が下げ相場のときでも利益を狙いやすい点も特徴です。

テーマ株のデメリット

テーマ株には大きなチャンスがある一方で、当然リスクも伴います。短期間で株価が上昇した銘柄は、短期間で下落するケースが多々あります

業績の裏付けがなく、過大評価で株価が上昇している場合は、いわば「風船が『期待』というガスでパンパンに膨れ上がっている状態」ですので、急騰したタイミングで飛びついて高値掴みしてしまうと、ある日突然、風船がはじけて、短期間で急落して大損を被る場合があります。

将来有望なテーマに長期的に投資していたとしても、テーマ自体が頓挫したり、その企業が倒産に追い込まれるなどした場合は、最終的に損をする可能性があります。

また、テーマが人気化した場合、株価の変動が激しくなり、自身のリスク許容度を超える場合は保有し続けられない、といったリスクも出てきます。

テーマ株に投資する場合は、このようなデメリットを理解したうえで、短命なテーマで終わるのか、それとも息の長いテーマなのかを見極め、自身の考えに沿った銘柄を選ぶことをお勧めします。

2018年に盛り上がった銘柄

2018年も様々な旬なテーマが相場を盛り上げましたが、なかでも株価上昇が目立った2つのテーマと、その関連銘柄を紹介しましょう。

仮想通貨関連銘柄

仮想通貨バブルに沸いた2017年に引き続き、2018年も、仮想通貨とともに仮想通貨関連銘柄にも大きな注目が集まりました。しかし後半は、仮想通貨の暴落や規制強化などの動きから、同関連銘柄にも売り圧力が強まりました。

・オウケイウェイブ<3808>

質問・回答サイト「OKWAVE」を運営する同社は、海外子会社を通じてICOプラットフォーム事業を行うWowoo社に出資しており、ICO関連銘柄として株価が人気化しました(ICOは、仮想通貨を通じた資金調達)。

このWowoo社が海外の仮想通貨取引所「Bit-Z」へ上場するという噂からオウケイウェイブの株価が上昇し、5月7日には年初から約13倍となる8,060円の高値をつけました(5月15日に上場)。

オウケイウェイヴの株価推移

(Chart by TradingView

しかしその後は材料出尽くしで、このところは2,000円を割り込むようになっています。

AI関連銘柄

AI(人工知能)は、金融・医療・ロボットなど様々な分野での活用が期待されており、2030年には現在の30倍以上の規模に成長するといわれています。2019年も引き続き、王道のテーマとなりそうです。

・ALBERT<3906>

AIを活用したビックデータ分析サービスを展開する会社。5月15日の取引終了後にトヨタ自動車との資本業務提携が発表され、連日のストップ高となりました。

ALBERTの株価推移

(Chart by TradingView

同銘柄が刺激材となり、AI関連銘柄の物色人気が再燃して、PKSHA Technology<3993>やRPAホールディングス<6572>も見直されました。

同社の株価はその後も大きく上昇し、11月には約6倍に上昇しました。

2019年に期待されるテーマ

株価が上昇しやすいのは、将来的に世の中を大きく変化させる可能性を秘めたテーマです。例えば、こんな相場格言があります。

国策に売りなし

国の政策がテーマとなっている場合、税金を使って国の重要課題を解決しようということですから、将来的に需要が大きくなる可能性があります。また、次世代の技術やサービスに関するテーマも、株式市場で常に熱量の高いテーマといえます。

では、2019年の株式市場をリードすると期待されている、注目のテーマをご紹介しましょう。

5G(第5世代移動通信システム)
現行の通信システム(4G)の数十倍の通信速度を実現する、次世代の通信システムです。自動運転やIoTを実現する上で必須の技術であり、次世代技術のインフラとして、市場の爆発的な広がりが期待されています。

インバウンド
爆買いは一服したものの訪日外国人は増加し続けており、モノ消費から体験型のコト消費へ、消費行動の変化とともに新たな関連銘柄に注目が集まっています。

シェアリングエコノミー
カーシェアリング、民泊、レンタルオフィスなど、物や場所、サービスを不特定多数の人と共有して利用する仕組みをいいます。2013年は全世界で150億ドルだった市場規模は、2025年には3350億ドルにまで拡大すると予測されています。

キャッシュレス
2019年10月に控えた消費税増税の対策としてポイント還元が検討されています。これを刺激材として、キャッシュレス後進国の日本でもキャッシュレス化が一気に加速する……という期待が高まっています。

自動運転車
政府は2020年の東京オリンピックに向けて、自動運転車の普及促進に積極的に取り組む姿勢を見せています。AI、IoT、センサなど複数のテーマが関連しており、注目度は大変高くなっています。

RPA
RPAとは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略で、ホワイトカラー業務を代行するシステム版ロボットツールのことです。定型業務を効率化する「働き方改革」の一つとして注目を集めています。

勝ちパターンを見つけよう

テーマ株投資は大きな利益を得るチャンスがある投資法ですが、高値掴みの危険性などリスクも伴います。常に許容できるリスクを事前に決めておき、損切りのポイントを守るなど、自分なりのルールに従って投資を行うことが肝要です。

その上で、例えば「短期のテーマは追わず長期のトレンドに乗る」、あるいはその反対など、自分の考えに基づいたポジションを取り、自分なりの勝ちパターンを見つけていくことが、安定した利益への近道となるでしょう。

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2019/03/01
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[執筆者]岡田 禎子
岡田 禎子
[おかだ・さちこ]証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴らしさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう活動中。個人投資家としては20年以上の経験があり、特に個別株投資については特別な思い入れがある。さまざまなメディアに執筆するほか、セミナー講師も務める。テレビ東京系列ドラマ「インベスターZ」の脚本協力も務める。 日本証券アナリスト協会検定会員(CMA) ファイナンシャル・プランナー(CFP®)

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