株を買う前に利益の9割を確定する方法とは?

株の学校ドットコム
2020年9月30日 8時00分

負けてばかりのプロが大きく稼げる秘密

以前の記事で、株式トレードで安定的に稼ぎ続けているトレーダーは負け方(ロスカット)がうまい、という話をしました。でも当然、負けてばかりでは利益は出ません。

では、なぜ負ける回数が多くても、プロのトレーダーたちは、毎年、数千万円や数億円といった利益を出すことができるのでしょうか? 100回のうち70回は損を出しているわけですが、なぜ、それでも最終的には利益があがっていくのか?

実は、その秘密は「売買ルール」にあります。

多くの人が株取引で儲からないのは、この「売買ルール」が作った時点で儲からないルールになっているから、とも言えます。あるいは、全勝することを目指すような実行が難しい非現実的なルールになっているからです。

そもそも、きちんと明文化された売買ルールを持たずに、そのときの感覚に任せてトレードをしている人も少なくありません。その結果、なかなか利益が積み上がっていかず、気がつけば資金が大きく減っていた……そんな状況に陥ってしまうのです。

一方で、安定的に稼ぎ続けるプロのトレーダーは、最初に儲かる売買ルールを決めています。あとは、そのルール通りに淡々とトレードしていくのです。

現実的に儲かるルールを作っているので、ルール通りに売買を繰り返すことで、当然のようにどんどん利益が積み上がり、安定して稼ぎ続けることになるのです。1回のトレードでは負けることがあっても、半年や1年など一定の期間で見ると、大きな利益となるのです。

実は、株式トレードで得られる利益は、売買ルールを作った時点で9割が決まります。つまり、取引する前から結果の9割は決まってしまうのです。

勝てないトレーダーの勝てない理由

多くのトレーダーは、株式トレードの勝敗を一定の期間で考えるのではなく、1回1回のトレードにおける勝敗で考えています。そして、すべてのトレードで勝とうとして、いまやっている取引ばかりに集中してしまうのです。

目の前のトレードにばかり集中するのは、旅をしながら、分かれ道や交差点に出くわす度に、その場でサイコロを振ってどちらに行くかを決めるようなものです。何の計画性もなく、どこにたどり着くかは運次第、というわけです。

それと同じように、目先のトレードばかりに集中していれば、最終的に利益が残るかどうかは運任せになってしまいます。

もちろん、目の前のトレードに全力を尽くすのは悪いことではありません。でも、いくら全力を尽くしても、勝つときは勝つし、負けるときは負けるもの。その結果、気つけば大きな損失を出していたり、利益がほとんど出ていない状況に陥ってしまうのです。結果は運任せですから、安定して稼ぐことなどできません。

一方、安定して稼ぎ続けるトレーダーは、株式トレードを1回1回の勝ち負けで考えるのではなく、一定の期間や複数回の取引でトータルで勝つことを強く意識しています。最初から、一定の期間・回数の取引で確率的に利益が出るように売買ルールを作るのです。

確率的に利益が出る売買ルールとは

確率的に利益が出る売買ルールとはどういうことか? それは、負けることも考慮して、売買を繰り返したときにトータルで勝てるようにあらかじめ計算して売買ルールを決めるということです。具体的には、以下の内容を事前に計画し、利益が出るようにしておくのです。

  • 想定する勝率
  • ロスカットのポイント
  • 決済するときの利益目標

例えば、10回のトレードをして、勝つ回数と負ける回数が5分5分だとしましょう。そして、負けるときは資金の1%でロスカットし、勝つときは資金の2%以上取るようにする。この確率通りにトレードできたとしたら、次のようになります。

  • 負け:5回×−1%=−5%
  • 勝ち:5回×+2%=+10%
  • 合計:−5%+10%=+5%

つまり、この通りにトレードできれば、10回トレードするごとに資金が5%ずつ増えていくことになります。仮に、10回のうち6回負けてしまい、勝率が4割に下がったとしても、資金の2%の利益は出ます。

  • 負け:6回 × −1%=−6%
  • 勝ち:4回 × +2%=+8%
  • 合計:−6%+8%=+2%

トータルで確率高く勝てる売買ルールを作れれば、あとは、そのルールを忠実に守って取引を繰り返していくだけ。その結果、カーナビで設定した目的地に到着するように、当然のように利益を積み重ねことになるのです。

勝率3割でも勝てるプロの売買ルール

もちろん、多少の誤差はあります。利益が少なくなることもあれば、多くなることもあります。それでも、トータルで利益が出る確率の高いルールを作り、そのルールを守り続ければ、安定して稼ぎ続けることができるのです。

ポイントは、最初から儲かる計算になっていること。そして、実行可能なレベルだということ。

勝率が8割とか9割でないと儲からないルールを作っても、なかなか実行できるものではありません。つまり、9割の勝率にはなったとしても、その確率を達成するためのチャンスが少なすぎるのです。そのため、勝率は高いけれどトレード回数が少ない。だから利益が少ない、ということが起きてしまいます。

実際、株の学校ドットコムの講師でプロトレーダーでもある窪田剛さんが使っているルールは、3割の勝率で、7割はロスカットになるけれども最終的に利益が残るルールになってます。勝率3割でもトータルで勝てるルールになっているからこそ、安定して継続的に稼ぎ続けることができるのです。

日々やるべきは、売買ルールを守って取引することだけ。その結果、取引回数を増やせば増やすほど、複利の効果で利益が大きくなっていくのです。

プロが実践している売買ルールに学ぶ

では、具体的にどんなルールを使えばいいのか? そもそも、どうやってルールを考えればいいのか? 勝率3割でも利益が残るルールの実例はどんなものか?

そんな疑問に答えるために、書籍『株の学校』では、売買ルールについて特典映像も使って詳しく説明しています。プロの売買ルールを試してみたい方、自分の売買ルールを見直したい方、そもそも「自分には売買ルールがない」と気づいた方も、ぜひ売買ルール作りの参考にしてください。

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2005年設立の無料オンライン株式スクール。短期の売買を繰り返す「トレード」を生かして、自分自身の力で継続的に稼ぎ続けるための知恵とスキルを提供する。現役トレーダーの講師による、あくまで本質にこだわった講義が、15年以上にわたり多くの支持を集めている株式トレード教育の老舗。受講者数は68万人を超え、同種のサービスとして日本一の規模を誇る。公式サイト:株の学校ドットコム
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