あなたは高値で買えますか? プロトレーダーが語る「勝つためにいちばん大事なこと」

「勝てるトレーダー」は何を考えているのか? 株だけで億を稼ぎ出すプロトレーダーたちは、日々何を見て、何を判断しながら取引しているのか? そこには一般の投資家が知らない秘密が隠されている……のか? そんな疑問を晴らすべく、実際のプロトレーダーに突撃取材を敢行。だれもが気になるキーワードをもとに「プロの視点」を探る。

キーワードは「高値」。要するに「一定期間においてもっとも高い値段」だが、このデータをプロはどのように捉え、どう使いこなしているのだろうか?

高値を超えたら「買うタイミング」?

現在30代半ばのプロトレーダーTさんは、少ない資金から株を始め、それをどんどん大きくしていくことで、いまや日本屈指のトレーダーとなった。そんなTさんは、「高値を超えたときが買うタイミング!」と言い切る。

世の多くのプロじゃない投資家は「なるべく安く買って、なるべく高く売りたい」と考えているはずだが、これは一体どういうことなのだろうか?

高値更新でだれもが強気になる理由

Tさん──高値といっても期間によってさまざまですが、僕が見ている高値は3つ。まずは「上場来高値」(上場以来いちばんの高値)と「年初来高値」(その年でいちばんの高値)です。

たとえば、上場来高値を超えたら、そこからは、その銘柄を持っている人は全員が含み益になりますよね? だから、全員が強気になりやすい。同じように、年初来高値は一年でいちばん強気な人が多い状態と言えます。

このように強気の人が増えると何が起こるかと言えば、さらなる高値を更新しやすいんです。つまり、高値を超えたらもっと上がる可能性が高い、ということが言えます。だからこそ、「高値を超えたときが買うタイミング」なんです。

「右1/3」の直近高値を超えたらエントリー

Tさん──もうひとつ僕が見ている高値は「直近高値」です。

僕の場合、そのとき表示しているチャートの右3分の1くらいの範囲を「直近」と言っています。日足で6か月表示していたら最近1~2か月、週足で10年表示していたらここ2~3年、5分足で4日表示していたら1日くらいです。

この直近高値を超えたときに、買いの注文を入れます。たとえば、過去1か月間で100円上がっていて、1週間は横ばいで、次の1か月でまた100円上がるんじゃないかな……という雰囲気のときに直近高値を超えたら、エントリーします。

高値で買って、高値で売る

Tさん──売りの目安とするのは、年初来高値か上場来高値を超えたときです。

もちろん、そこからさらに高値を更新する可能性もありますが、逆に言うと、どこまで上がるか(または下がるか)はだれにもわからないので、「年初来高値(か上場来高値)を超えたら売る」というルールを決めています(当然ロスカットの目安も決めてあります)。

もしくは、価格帯の節目で売ることもあります。1,000円、1,500円、2,000円といった節目を超えたときに売るのです。これも、利益確定のひとつの「目安」ですね。

売買タイミングの「目安」としての高値

Tさん──「直近高値を超えたらエントリー」というのも、あくまで目安であって、常にそこでエントリーするわけではありません。

たとえば、4日前の直近高値が1,000円で今日が800円、昨日の高値が850円、2日前が900円だとすると、本来なら1,000円まで待つところですが、昨日の高値である850円でエントリーすることもあります。

チャートの動きを見ながら、「ここを超えたら買おう」「ここまで上がったら売ろう」という目安のひとつとして、高値というデータを使っているのが僕のトレードのスタイルです

売買ルールを「体に落とし込む」

Tさんのように高値更新のときに買いたいとは思うものの、下がるかもと思うと怖くて買えず、その横で株価はどんどん高値を更新し続け、「あのとき買えばよかった……」と後悔をした経験のある人も多いだろう。どうすれば、恐怖を乗り越えて高値で買えるようになるのか?

同じくプロトレーダーのJさんは、こんなふうに説明してくれた。

指針のない世界で動けるかどうかが分かれ目

Jさん──人間は、何か「指針」になるものがあると、それを信じて、安心して力を注ぐことができます。たとえば1,000円が高値で、そこから800円、900円まで落ちてきたとします。今は反発するための押し目かもしれない、というときです。

では次にどこまで上がるのだろう、と考えるときに、前回高値の1,000円はわかりやすい目安、つまり「指針」になりますよね。でも、その目安を超えてしまうと、その先の指針がないから不安になってしまうんです。

それこそが「儲かるポイント」と「儲からないポイント」の分かれ目です。トレーダーは、大勢の人が納得する指針がない状態で動かないといけない。不安な材料が多いときに買っているから儲かるのであって、マーケット参加者の9割が納得し、安心できる材料を確認してから買っていては、その先はもう誰も買う人がいません。

結局のところ、どんな高値で買おうと、自分が買ったときよりも株価が上がれば利益になるのですから。

「やり方」を覚えても勝てるようにはならない

Jさん──「このやり方ならこのくらいの確率で勝てる」という実感が自分の中にあれば、指針のない状態でも動けるようになります。「この位置、この状況、このタイミングで買ったら、このくらい利益が乗ることが多い」ことが体感としてわかっていれば、高値だろうと買えるんです。

だから、Tくんの「高値でエントリー」というやり方を、僕がやろうとしてもできないんです。なぜなら、僕にはその体感がないから。

「やり方を聞けば勝てる」と思っている人が多いんですが、それは難しいです。その人が積み上げた経験と、それによって培われた実感があるから、自信を持って行動に移せるのであって、話を聞いただけでは実感を得られません。

「やり方を聞けば勝てる」というのは、日常生活の感覚をトレードに持ち込んでいるんですよね。だから勝てない。「怖いけど、ここで買うと儲かる」ということが、頭だけでなく体に染みこんでいけば、あなたも高値で買えるようになります。

高値で買えなくてもいい

「そう言われても、やっぱり怖くて高値では買えないんだよな……」と思っていたところに、Jさんから重要な指摘が。

Jさん──今回はテーマが高値なので、「高値を超えたら買い」という話になっていますが、別にそれが「正解」ということじゃありません。ルールはなんでもいいんです。「安値で落ちたところを押し目買いして利益を出す」というやり方で利益を出しているトレーダーもたくさんいます。

だれかが「これで勝てた」というやり方を試してはうまくいかず、また別のやり方に目移りし……という人は少なくないと思う。しかし、ひとつのやり方を何度も繰り返し、その結果をちゃんと分析して、「これなら勝てる」という実感を自分の中に会得していったことで、それが「武器」になるのだ。

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2018/02/26
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あなたは高値で買えますか? プロトレーダーが語る「勝つためにいちばん大事なこと」」の著者
株の窓口 編集部
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