【株の失敗談10選】耳が痛くなった人へのアドバイスつき

岡田禎子
最終更新日:2021-08-19 公開日:2018-01-10

もし株で失敗したら…?

株で大失敗をしてしまうと、そこから立ち直るには大変な労苦が伴います。金額的な損失だけでなく、精神的なショックを受けて、もう二度と株なんて見たくない!という声を聞くことも少なくありません。

また、株に興味を持ち始めた人や、まだ株を始めたばかりの初心者のなかには、この先どんな落とし穴が待ち受けているのか、そこに落ちたら一体どれくらいの損失になるのか……という不安を抱えている人も多いでしょう。

ひょっとすると、その不安のせいで、なかなか株式投資への一歩を踏み出せなかったり、証券口座を開いたものの、ほとんど取引をできていなかったりするかもしれません。

他人の失敗談から教訓を得よう

そんな不安を少しでも和らげるには、他の人の失敗談を聞くのが効果的。どんなやり方をすると、どんな失敗をするのか、それによってどれくらいに損失になるのかを知れば、その対策を取れるだけでなく、心穏やかに株を向き合うこともできるでしょう。

ただ、株式投資には「お金」がつきまとうため、自分の失敗について話してくれる人はなかなかいません。

そこで、株初心者から中級者にありがちな「株の失敗」を、個人投資家のみなさんの体験談から集めてみました。いずれの失敗談も、涙なしには語れない、投資家の落胆する後ろ姿が目に浮かぶようなものばかり。

さらに、計10人の個人投資家の失敗談に加えて、同じ失敗を繰り返さない・同じ轍を踏まないための処方箋もご紹介します。株の世界には、ごく基本的な知識を知ってさえいれば避けられた損失、というものも実は多くあるのです。

ぜひとも他人の失敗を謙虚に学び、自分のスキルに変えていきましょう。

株の失敗は、すぐそこに。

株式投資を始めたばかりの初心者のときは慎重だった人も、利益を手にすると自信過剰になり、大きく勝負に出たり、株価の過熱時に飛びついて高値摑みをしたりで、大失敗する例が多々あります。

株における失敗は、まずは「今日は人の上、明日は我が身の上」と心得ておくことが大切です。

【株の失敗談・壱】自信過剰で大失敗

家電量販店のラオックス<8202>で株デビューしたAさん。訪日外国人向けに事業展開していた同社の株価は目下上昇トレンド中で、Aさんは売買を繰り返し、多額の利益を得ていました。

「私って天才かも?」と購入する株数もどんどん増やして調子に乗っていた矢先、突然起こったチャイナショックで株価は急落。リスク・コントロールのすべを知らず、多額の含み損を抱えたAさんは、株価を見るのも嫌になってしまいました。

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【株の失敗談・弐】タイミングを逃して大失敗

Bさんは新薬への期待から、アキュセラ・インク<4589>(現在は上場廃止)を3,000円台で購入しました。思惑どおり株価は急上昇。そして迎えた、運命の2016年5月25日。「もっと上がれー!」と大興奮するBさんの目の前で、最高値となる7,700円をつけます。

ところが、その日の後場に株価は急落。

その後、会社側から新薬の臨床試験結果が「治療効果なし」と公表され、6営業日連続のストップ安。株価は7分の1まで落ちました。泣く泣く1,000円台前半で手放したBさんですが、7,000円台に乗った時点で利益確定しておけば……と後悔の日々です。

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【株の失敗談・参】ロスカットを設定していなくて大失敗

「第2のガンホー」という期待を抱いてコロプラ<3668>を買ったと話すのはCさん。

同社の株は2014年8月に4,975円をつけたのをピークに下降トレンドとなりますが、ズルズルと下がっていくチャートを横目に見ながらも、Cさんはどうしても損切りできなかったと涙を呑みます。そして、いまだに塩漬けのまま放置しているそうです。

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株の失敗は、鵜呑みから始まる。

【株の失敗談・四】ニュースに飛びつき大失敗

2015年6月、経済産業省が職員に和装出勤を促す「きものの日」の導入を検討している、というニュースが流れました。これを見たDさんは、「国策に沿った材料なら」とすかさずさが美<8201>を購入。

残念ながら、株価は動意したものの続かず下落へ。Dさんの目論見は損切りで終了しました。

[そんなDさんへのおまけ情報]

この年、全日本きもの振興会が制定している11月15日の「きものの日」にあわせて、経済産業省の職員が実際に着物姿で出勤。あちこちのニュースでも取り上げられましたが、こちらもあまり続かず、2017年には実施されなかったもよう。

ちなみに「動意(どうい)」とは、停滞していた価格が少しずつ動き始める状況を表します。

【株の失敗談・五】友人のアドバイスで大失敗

「株を始めるなら、まず買うべきは日本を代表するトヨタでしょ」という友人のアドバイスに従ってトヨタ自動車<7203>を買ってしまったEさん。購入時の株価は7,000円台でしたが、その後は冴えず、5,000円台を割り込む展開に。

こんなことなら日本株の投資信託を買っておけばよかった、という後悔だけがEさんに残りました。

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【株の失敗談・六】有名ブロガーのつぶやきで大失敗

Fさんが、有名な投資ブロガーの「バイオ祭り!!」というつぶやきを見て医学生物学研究所<4557>を買ったのは、2016年10月のこと。

日本人がノーベル生理学・医学賞に受賞し、たしかに株価は盛り上がったものの、その後に急落。Fさんは売り損ってしまい、塩漬けになってしまいました。

[そんなFさんへのおまけ情報]

近年、日本人(および日本出身者)が受賞したノーベル賞は以下のとおり。

  • 2012年:生理学・医学賞(山中伸弥)
  • 2014年:物理学賞(赤崎勇、天野浩、中村修二)
  • 2015年:物理学賞(梶田隆章)、生理学・医学賞(大村智)
  • 2016年:生理学・医学賞(大隅良典)
  • 2017年:文学賞(カズオ・イシグロ)

株の失敗は、企業のせいではない。

【株の失敗談・七】お家騒動で大失敗

料理好きなGさんは、大人気のレシピ専門サイトを運営するクックパッド<2193>に投資してみることにしました。

しかし、社長の解任劇に始まった経営陣の内紛騒動で、株価は急落。Gさんが購入したときは2,000円台でしたが、現在は1,000円を割り込んでの推移が続いています。すっかり興味をなくしたGさんは、今もこの株を売るに売れないままでいます。

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【株の失敗談・八】株式併合で大失敗

Hさんは株を始めたばかり。株価が10円以下の銘柄を見つけ、「これなら絶対に割安!」とサハダイヤモンド<9898>(現在は上場廃止)を大量買いしました。

同社は2007年4月に1:100の株式併合を実施し、株価は9円→800円へ上昇。しかしその後は下落し、2009年には再び10円以下へ。

低位株(株価が200円以下の株)の場合、株式併合をすることで見かけ上の株価が高くなります。株式併合後の株価が10円ということは、併合前の株価なら0.1円の価値と同じということ。株式併合ということ自体を知らなかったHさんは、まさかこんなことがあるなんて……と頭を抱えてしまいました。

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【株の失敗談・九】増資で大失敗

スカイツリー完成後の業績拡大による株価上昇を期待して、虎の子の退職金をはたいて東武鉄道<9001>の株を買い、念願の株デビューを果たしたというIさん。

ところが同社はその後、公募増資を発表します。株主価値の希薄化への懸念から株価は大幅下落。Iさんは300万円以上の損失を被り、ほろ苦いデビュー戦となってしまいました。

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【株の失敗談・拾】企業の自己株処分で大失敗

系列のホテルやレストランの割引をはじめ、魅力的な株主優待をそろえているひらまつ<2764>。Jさんも優待狙いで同社の株を購入してみることにしました。

しかしながら、2017年7月に自己株処分が発表されたことで、株価は大幅に下落。いくら優待狙いとはいえ、低迷したまま戻りそうもない株価を前に、Jさんは肩を落としています。

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株式投資に失敗は付き物

ひとくちに「株の失敗」と言っても、その中身は様々です。「そんな理由で株を買ったの?」「もっと他にいい銘柄があったのに」などなど、他人から見れば呆れてしまいたくなるような失敗も、なかにはあるかもしれません。

でも、そんな人にだって、他人には言えない(言いたくない)失敗の1つや2つはきっとあるはずです。成功しているように見える人にも、その裏にはたくさんの失敗があるもの。それが、株式投資という世界です。

そもそも株式投資に失敗は付き物。失敗なんてせずに簡単に成功できるなら、株をやっている人は誰だって億万長者になっているはずです。

初心者のなかには「絶対に損失を出したくないんです」と言う方もいらっしゃいますが、損失を出さずに成功できるほど、株式投資は甘くありません。まして初心者であれば、なんてことない失敗が大きな損失につながってしまうことだってあり得ます。

むしろ、失敗とうまく付き合っていくことは、株式投資で成功するための大切な要素です。株とは失敗するものだと認識したうえで、一度の大失敗ですべてを失ってしまわないように、必要な知識や情報をちゃんと身につけ、適切な準備をしておくことが大切です。

思いどおりにならないのが人の世の常であり、株もまた然り。「他人の不幸は蜜の味」とほくそ笑むことなく、これら失敗例を「他山の石」として、あなたの投資活動に生かしてください。

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[執筆者]岡田禎子
[おかだ・さちこ]証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴らしさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう活動中。個人投資家としては20年以上の経験があり、特に個別株投資については特別な思い入れがある。さまざまなメディアに執筆するほか、セミナー講師も務める。テレビ東京系列ドラマ「インベスターZ」の脚本協力も務める。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP) かぶまどアワード2020
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